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カーボンナノチューブとカーボン60ナノ結晶の複合化による新しい力学特性の発現

研究課題

研究課題/領域番号 07213205
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

石田 洋一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60013108)

研究分担者 関 史江  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20114572)
市野瀬 英喜  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (30159842)
宮澤 薫一  東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (60182010)
伊藤 邦夫  東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (20010803)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードCarbon nanotube / plastic deformation / microstructure / trans‐misslon electron microscopy / Carbon60 / nanocrystalline / Composite / mechauical properties
研究概要

本研究はカーボンナノチューブの力学的性質に関し詳細な検討を行うとともに、これを強化繊維材料としてカーボン60ナノ結晶体の複合することによってそれぞれの持つ力学的性質を巨視的な材料特性として発現させることを目的とした。カーボンナノチューブは一種のひげ結晶と見なすことができるが、極度の加工を施すと座屈を伴う特異な様式の塑性変形を起こすことが明らかとなった。変形部の構造解析を行った結果、ナノチューブの変形は曲げによる弾性的な変形とそれに続くsp^2からsp^3への結合状態変化によってもたらされた塑性変形であると考えられた。電子顕微鏡観察によって得られた組織学的知見は、これまで計算で予測されていたナノチューブの力学特性を覆し、ナノチューブは座屈を伴う特異な様式の塑性変形能を備えた新世代の繊維材料となりうることを示した。ナノチューブは決して脆い物質ではないことが明らかであるので、これを強化繊維として用いると、カーボン60結晶の変形能を生かし、脆弱さを補う材料づくりができると考えられる。硬くて脆いという従来の炭素材料の常識を破り、塑性変形能を備えた新しい炭素系複合材料の創製が期待された。本研究では引抜き加工によってナノチューブ/カーボン60ナノ結晶複合体を作製した。引抜き加工によっても破断したナノチューブの組織は観察されず、ナノチューブが長軸方向に良く配向した組織が得られた。熱処理を施した複合体ではマトリックスであるカーボン60ナノ結晶集合体の組織変化をもたらし、カーボン60結晶とグラファイト的な構造とが混在した組織となっていた。熱処理を施した複合体は約20MPaの破断強度と10%程度の歪みを記録し、塑性変形能を備えた新しい炭素材料を製造できる可能性を見出した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 葛巻徹: "塑性変形したカーボンナノチューブの微細組織" 日本金属学会誌. 60. 9-15 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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