研究課題/領域番号 |
07214201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
村井 章夫 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (20000838)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 赤潮毒 / ヘミブレベトキシンB / 食中毒原因物質 / ポリカバノシドA / ポリエーテル天然物 / マクロラクトン / 合成 / 相対配置 |
研究概要 |
1。赤潮毒ヘミブレベトキシンBの合成研究 4環性エーテルから成るヘミブレベトキシンB(1)は、赤潮毒の1種として単離された代表的なポリエーテル天然物である。我々は当研究室で開発されたラクトンエノールトリフレート法を多用し、(1)の母核の合成を完了した。残る段階として(1)のA環部にある1,3-ジチアニル基の脱保護およびC-4aの異性化がある。今回我々は合成中間体より12工程を経て天然物(1)とすべて同一の不斉炭素を有する母核の円滑且つ立体選択的な合成に成功した。 2。紅藻カタオゴノリ食中毒原因物質ポリカバノシドAの合成研究 表題化合物(3)はTHF環部、THP環部、および二糖部のそれぞれについて相対配置が推定されているが、天然からの存在量が微量なため、分子全体の相対配置および絶対配置は決定されていない。そこで我々は合成的にこれらの解決を計った。すでに我々はTHF環部、THP環部、および二糖部のそれぞれについての効率的な合成を完了し、発表している。今回は、天然物と同じ相対配置の二糖部(4)に対し、合成したTHP環部からの誘導体(5および6)を結合させた。それぞれ得られたジアステレオマ-に対し、^2H-NMRおよび^<13>C-NMRを測定し天然物のデータと比較した。その結果、そのうちの一つの各データが天然物とほぼ完全に一致した。天然物のNOEデータを基に安元らが提案するマクロラクトン部の相対配置を考慮して、天然物(3)の全体の相対配置を新たに推定した。さらに海産由来のキシロースは一般にD型として検出されているので、天然物の絶対配置も推定することができた。
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