研究課題/領域番号 |
07214234
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
清水 功雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50134820)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 不斉触媒反応 / π-アリルパラジウム / 不斉脱離反応 / 不斉求核反応 / ギ酸還元反応 / ヒドロナフタレン骨格 |
研究概要 |
本年度は、特に、キラルな錯体触媒による新規な触媒的不斉合成法の開発を目的として、研究を行った結果、以下のような成果が得られた。 1 対称なπ-アリルパラジウム錯体が形成されるように設計された双環状のアリル型エステルからの脱エステル化反応による共役ジエン合成に於いて、光学活性配位子を有するパラジウム触媒を用いたところ、エナンチオ選択的に脱離反応が進行した。軸不斉の二座のキラルホスフィン配位子を用いたところ、良いエナンチオ選択性で双環状ジエンが合成できた。また、ギ酸存在下では光学活性なモノエンが得られたが、これは始めにエナンチオ選択てきな脱離反応が進行し、続いて、共役オレフィンの還元が進行して生成していることを明らかにした。 2 1位および5位に同一の置換基を有する1、3-ペンタジエニル型エステルとパラジウム錯体を反応させると形成するπ-アリルパラジウム錯体は2種類のエナンチオマーの混合物となる。この系でキラルな配位子を利用すればエナンチオ選択的な触媒反応の創出が可能となる。我々は、双環状の化合物を利用して高いエナンチオ選択性で不斉求核反応を実現できた。特に、窒素原子とリン原子の二座でシス配位をする光学活性なキレート配位子を用いたところ良好な結果が得られた。この反応はテルペン類などの合成に有用である。また、鎖状および環状の1、3-ペンタジエニル型エステルについても検討した。
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