研究課題/領域番号 |
07215226
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
菅 耕作 東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (90016642)
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研究分担者 |
森田 豊 大日精化工業(株), 中央研究所, 常勤顧問研究員
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カリックスキノン / カリックスヒドロキノン / カリックスアレーン / 多電子移動反応機構 / 酸解離定数 / ホスト化合物 / イオン取り込み / テトラエチルアンモニウムイオン |
研究概要 |
本研究の実績を研究計画に沿って述べる。 (1)水溶液中におけるカリックスキノン/カリックスヒドロキノン系の多電子移動反応機構 水溶液中におけるこの系の酸化還元挙動について検討するため、水溶液中におけるこの系の電気化学的酸化還元挙動を調べた。この系のサイクリックボルタンモグラムはキノン/ヒドロキノン系と類似した、それぞれ一つのほぼ可逆なアノドピークとカソードピークを示し、その酸化還元電位のpH依存性は酸性領域と中性領域においては約60mVの傾きを持ち、pH=14付近でも多くの未解離の水酸基を持っていることが示された。また、カリックスヒドロキノンの空気酸化反応を吸収スペクトルを用いて追跡する事により、その酸化がヒドロキノン部位のキノン部位への逐次酸化反応によって進行していることが示された。 (2)カリックスヒドロキノンの酸解離挙動とイオン取り込み能との関係の解明 カリックス[4]ヒドロキノンおよびパラ位にスルホン基を持つカリックスアレーンの4,6,8量体の水酸基の酸解離定数が、共存する陽イオンの種類と濃度によってどの様に変化するかを、pH滴定および吸収スペクトルを用いた光度滴定によって検討した。その結果、アルカリイオンにおいては陽イオンの種類によってあまり大きな差異は見られなかったが、アルカリ土類金属イオンおよびテトラエチルアンモニウムイオンに対して、アルカリイオンの場合と酸解離定数の相違が認められた。特に、テトラエチルアンモニウムイオンの場合顕著なpKa値の減少が観察され、このイオンが水溶液中においてカリックスアレーンに取り込まれていることが示唆された。
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