研究課題/領域番号 |
07215230
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
民谷 栄一 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (60179893)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1995年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | ガラクトースオキシダーゼ / 銅タンパク質 / メディエーター / フエロセン / 電気化学 / PEG修飾 / 有機溶媒 / 電子移動 |
研究概要 |
本年度の研究では、ガラクトースオキシダーゼ(GAO)を中心に、その酸化還元反応の人工メディエーター分子を用いた電気化学的制御、化学修飾法による有機溶媒下での電解反応について検討した。 GAOと電子授受を行うメディエーターを検討したところ、Ferrocene誘導体が適していることが明らかとなった。特に、Ferrocenylmethyl trimethylammonium塩が良好なメディエーター機能を有することが認められた。GAOは酵素との電子授受反応の至適pHは、7付近に認められるが、Ferrocene誘導体を用いた場合にはpHが6及び7の時には、メディエーター機能を示さなかった。このことは、GAOの荷電や構造の変化及びFerroceneの電子状態などが溶液のpHと密接に関連していると考えられる。基質であるアルコールの酸化にともない、GAOの活性サイト付近では、プロトンの生成が起こり、局所的なpHの増大も生じると考えられる。このことがFerrocene誘導体がアルカリ側でメディエーター機能を示した理由の一つとも考えられた。一方、酸化還元酵素の電気化学的特性は水溶液中では調べられているが、有機溶媒中では明確にされていない。本研究ではGAOにポリエチレングリコール(PEG)による化学修飾を行い、有機溶媒中においてメディエーターを介したキャタリティック電解反応を調べた。種々の溶媒におけるPEG修飾GAOの電気化学的性質について調べた。アセトニトリル中におけるサイクリックボルタモグラムを調べたところ、化学修飾を行ったGAOは有機溶媒中においてもキャタリティック電流が測定されることがわかった。また、DMF中で測定を行った。アセトニトリル中における反応と同様にキャタリティック電流が測定され、酵素反応がアセトニトリル中やDMF中でも進行したと考えられる。さらに溶媒としてN,N‐ジメチルアセトアミド、DMSOを用いた場合でもキャタリティック電流が得られた。
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