研究課題/領域番号 |
07215238
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
左右田 健次 京都大学, 化学研究所, 教授 (30027023)
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研究分担者 |
栗原 達夫 京都大学, 化学研究所, 助手 (70243087)
吉村 徹 京都大学, 化学研究所, 助手 (70182821)
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50135597)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 立体選択的酸化 / 電極還元 / D-アミノ酸オキシダーゼ / L-アミノ酸オキシダーゼ / プロリン / ピペコリン酸 |
研究概要 |
アミノ酸オキシダーゼ反応と電極還元を組み合わせることによる新しい物質変換系を開発することを目的として、本年度は新規アミノ酸オキシダーゼの検索を行った。プロリンあるいはピペコリン酸を唯一の炭素源あるいは窒素源として生育する微生物を土壌より分離し、プロリン及びピペコリン酸を酸化する新しい酵素を生産するカビを分離する。得られた新規酵素を用いて、各種α-アミノ酸の光学変換系を構築した。すなわち、D-アミノ酸から生成したα-ケト酸をL-アミノ酸デヒドロゲナーゼを用いてL-アミノ酸に変換し、消費されたNADHをギ酸デヒドロゲナーゼ反応との共役によって再生する系で、アラニンデヒドロゲナーゼ、ロイシンデヒドロゲナーゼ、フェニルアラニンデヒドロゲナーゼ、グルタミン酸デヒドロゲナーゼを用いることにより、アラニン、セリン、ロイシン、バリン、チロシン、フェニルアラニン、グルタミン酸など、多種多様なアミノ酸のD体をL体に変換することができた。変換率は88〜97%で、生成物の光学純度は99%以上であった。L-アミノ酸のD体への変換はL-アミノ酸オキシダーゼとD-アミノ酸トランスアミナーゼの反応共役によって行った。すなわち、L-アミノ酸から生成したα-ケト酸をD-アミノ酸トランスアミナーゼでD体に変換し、反応で消費されるD-アラニンはピルビン酸を通じ、アラニンデヒドロゲナーゼ反応とアラニンラセマーゼ反応の共役によって再生した。NADHの再生には、上記の変換系と同様、ギ酸デヒドロゲナーゼを用いた。D-グルタミン酸、D-ロイシン、D-フェニルアラニン、D-チロシンなどの各種D-アミノ酸を転換率70〜98%、光学純度99%以上で生産することができた。NADHの再生系としてギ酸デヒドロゲナーゼ反応を用いているが、これは既報の電極還元系で代替できると考えられる。
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