• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

前周期遷移金属を内蔵するシクロファン類の合成と機能

研究課題

研究課題/領域番号 07215267
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

新名主 輝男  九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (90037292)

研究分担者 稲永 純二  九州大学, 有機化学基礎研究センター, 助教授 (50091244)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードπ-アレーン錯体 / ビスベンゼンクロム / 前周期遷移金属 / シクロファン / ルテニウム錯体 / 鉄錯体 / 酸化還元反応 / アルドール反応
研究概要

申請者は多架橋[3_n]cyclophaneを配位子とする希土類を含む前周期遷移金属の新規π-アレーン錯体を合成して、その分子構造、金属の電子状態、酸化還元挙動等の基礎的な物性を明らかにし、これら新規錯体を有機物の還元反応に応用する研究を行っている。
今年度は次のテーマについて研究し、次のような研究成果を得た。
(1)Bisbenzenechromium(0)が触媒するアセトフェノン類のaldol縮合反応
SmI_2は優れた一電子還元剤であり、例えばアセトフェノンはケチルラジカルを経由して二量化しピナコールに変換される。π-アレーン錯体の母体化合物であるbisbenzenechromium(0)1も容易に電子を放出して1価のラジカルカチオンになることが知られているので、一電子還元剤としての性質を期待してアセトフェノン類と反応させた所、予想に反して1はアルドール生成物を与える事が明らかになった。1はアルドール反応の触媒として働き、クロスアルドール反応も可能である。この反応はルイス酸を用いる既知の方法に比べると収率は低いが、触媒的な反応である事と、操作が容易である事が利点である。現在、反応機構を詳細に調べている他、1の他の反応への展開を計っている。
(2)多架橋[3_n]シクロファン類をπ-配位子とする新規Ru^<2+>およびFe^<2+>錯体の合成とその酸化還元挙動
新規電導体・強磁性体としてシクロファンと金属が交互に結合した高分子を選び、まずそのサブユニットである多架橋[3_n]cyclophane(n=2,3,4)とRu^<2+>との単核錯体、およびFe^<2+>との二核錯体を合成した。また、Ru^<2+>錯体の酸化還元挙動をサイクリックボルタンメトリーで測定した。Ru^<2+>→Ru^0の可逆的な酸化還元反応は一段階で進行し、生成したη^4-Ru^0錯体は比較的不安定で一部電気化学的に不活性な化学種に変化すると考えられる。n=2,3,4の順に還元波が負の方へシフトすることから配位子の架橋鎖が増えるにつれて錯体が安定になることが分かった。従って、目的の高分子の配位子としてはより架橋鎖の多い方が適していると結論された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Teruo Shinmyozu: "Synthesis, X-Ray Structure, and Conformational Study of anti-[3.3]Metacyclophane Quinhydrone Dimethyl Ether" Liebigs Annalen. (印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Teruo Shinmyozu: "Synthesis and Electrochemical Properties of Ruthenium(II) and Iron(I) Complexes of [3n]Cyclophanes" Chemische. Berichte. (印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Teruo Shinmyozu: "Synthesis of [3_6](1,2,3,4,5,6)Cyclophane" Angewandte Chemie International Edition in Englisch. (印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi