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自己集合性ホウ素系試薬の構造と反応性

研究課題

研究課題/領域番号 07216244
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関山口大学

研究代表者

杉原 美一  山口大学, 理学部, 教授 (30112006)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード自己集合 / 配位結合 / 環状多量体 / 分子内空洞 / 窒素-ホウ素配位 / 分子認識系
研究概要

我々は、ジエチル(3-ピリジル)ボラン(1)が、結晶状態で環状四量体を形成していることをX線構造解析によって、すでに示している。この環状四量体構造は、アリールピリジン合成試薬としての(1)の性質を理解するうえで意味を持つばかりでなく、分子内空洞を利用した認識系としての可能性を示している。
ジエチル(2-ピリジル)ボラン(2)、ジエチル(4-ピリジル)ボラン(3)は(1)の異性体であって、分子モデル、あるいはこれまで報告されているMSスペクトル、融点から四量体以外の環状多量体を形成していることが示唆される。このことは、配位結合がたかだか〜10kcal/molであることを考慮すると(1)の誘導体それぞれにおいても、興味ある構造変化が期待できる。以上の観点に立ち、(1)の5-メトキシエトキシ体(4)、(2)、(3)について各種の方法を用いて精査した。プロトン、炭素、ホウ素、窒素の核磁気共鳴スペクトル、FABMSスペクトル、X線構造解析、蒸気圧浸透圧測定は、これらの分子がそれぞれ、溶液あるいは結晶状態で、環状四量体、二量体、五量体を形成していることを示唆している。さらに、(1)と(4)の各四量体の混合熱異性化実験により、環状多量体が70度程度まで安定であることが判明した。このことは蒸気圧浸透圧測定値が、溶液状態で多量体を構成する単位分子数の平均値ではなく、環状多量体の正確な構造を示すことを意味する。(4)の四量体は、また、30%程度の含水有機溶媒中でも安定である。
また、ジエチル[4-(3'-ピリジル)フェニル]ボラン(5)について検討し、拡張アリールピリジンの有為なる前駆体であること、および自己集合系であることを見いだし、分子認識系への応用を展開中である。
いずれのデータも、溶液状態での研究を今後遂行する上で、極めて重要であると考える。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] N.Abe: "Reactions of 2-Alkylamino-and 2-Dialkylamino-1-azaazulenes with Diphenylcyclopropenones" Heterocycles. 41. 2289-2298 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Sugihara: "Cyclopenta [a] phenalen-9 (8H) -one : An Extended Phenalenone System" J.Chem.Soc.,Perkin Trans.1. 2813-2815 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Y.Sugihara: "5-Methy1-1-phenylpyrrolo [3,4-d] borepin : A Polarized Aromatic Molecule" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1249-1250 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] S.Wakabayashi: "Some Preparation Methods of a Tricyclo [4.1.0.0^<2,7>] hept-4-en-3-one Skeleton" Synth.Commun.25. 2019-2027 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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