研究課題/領域番号 |
07216249
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
真島 和志 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (70159143)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | タンタル / ニオブ / エチレン / ノルボルネン / 重合 / 開環重合 / ベンザイン / カルベン |
研究概要 |
これまで4族金属のメタロセンと5族金属のシクロペンタジエニル-ジエン錯体が等電子の関係にあり、構造や反応性において類似性があることを明らかにして来た。このような知見をもとに、今回、5族金属のジエン錯体がカミンスキー触媒系と同様に、α-オレフィン類の重合触媒となると考え研究を行い、タンタルのジエン錯体とメチルアルミノキサンの触媒系がエチレンのリビング重合触媒となることを見い出した。つぎに、メチルアルミノキサンの代わりに、ホウ素の化合物、B(C_6F_5)_3、を助触媒として用い、エチレンの重合反応活性を検討したところ、重合反応が進行した。この結果から、タンタル-ジエンのカチオン性の化学種が重合触媒として反応に関与していることが示唆された。さらに、タンタルのジエン錯体を用いることによりエチレンのリビング重合反応が起こることを見い出した。さらに、ニオブ錯体もエチレンの重合触媒となることを見いだし、タンタルの触媒系より高い活性を示すことを明らかにした。 次に、ニオブやタンタルのアルキル錯体、エチレン錯体、アセチレン錯体を系統的に合成し、構造及び反応性を明らかにした。タンタルのベンザン錯体およびベンジリデン錯体を合成し、その反応性を系統的に明らかにした。特に、ベンジリデン錯体は、ノルボルネンなどの立体選択的開環メタセシス重合の触媒となることも明らかにした。中心金属をニオブとすることにより、カルベン錯体とノルボルネンが環化付加した4員環化合物を単離し、分子構造を明らかにした。 以上の成果は論文として発表した。
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