研究概要 |
これまでの研究成果として以下の結果を得た。 (1)2個のB-BaB_2O_4(BBO)結晶を用いた光パラメトリック発生増幅により(OPG/OPA)近赤外パルス光を得た。この近赤外パルス光とピコ秒Nd: YAGレザーの基本波を非線形光学結晶AgGaS_2を用いた差周波発生により波長可変のピコ秒赤外パルスを得た。 (2)ゼオライト(NaY, HY, HM)細孔内に補足したCr(CO)_6のCO伸縮振動T_<1u>モードの過渡的吸収飽和効果をポンプープローブ法により観測した。この透過率の時間変化から求めた振動励起寿命はNaY, HYとHM型において,それぞれ,140±20,85±14および24±6psであり,振動緩和時間はゼオライトの構造に影響を受けていることがわかった。 (3)キセノンランプの光照射によりゼオライト細孔内でMo(CO)_6はMo(CO)_X(X=4,5)の中間状態を経てMo(CO)_3に分解するのが観測された。COあるいはN_2のガス雰囲気下では単一のMo(CO)_4種までの分解が観測された。
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