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多価イオン衝突による絶縁体表面のクーロン爆発過程の分光学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07218203
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京農工大学

研究代表者

本橋 健次  東京農工大学, 工学部, 助手 (50251583)

研究分担者 鶴淵 誠二  東京農工大学, 工学部, 教授 (60028248)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード多価イオン / クーロン爆発 / ドップラー幅 / スパッター / 絶縁体
研究概要

1.目的及び研究方法
絶縁体表面におけるクーロン爆発の有無を調べることを目的として、Ar多価イオンを金属表面(Al)と絶縁体表面(Al_2O_3)に衝突させた場合のスパッター粒子からの発行スペクトルのドップラー幅を測定した。スペクトルのドップラー幅を測定するためには、波長に対して高分解能な測定方法が必要である。このため、当初は分光器内部にファブリーペロ-エタロンを挿入し、光の干渉効果を利用して分解能を上げる予定であった。しかし発光が微弱で十分な透過光強度が得られないと判断し、分光器のスリット幅を30μm〜50μmと狭めることによって測定することにした。
2.結果
(1)Ar^<6+>(60keV)をA1表面とAl_20_3表面に当てたところ、以下のような発光スペクトルが得られた。
Al標的の場合→Al(3d^2D-3p^2P:308,309 nm),Al(4s^2S-3p^2P:394,396 nm),CH^+(A^1Σ^+-X^1II:390-430 nm),CH(A^2△-X^2II:420-440 nm),H_α(656 nm)
Al_2O_3標的の場合→AlO(C^2II^r-X^2Σ^+:300-360 nm),Al(4s^2S-3p^2P:394.396 nm)
(2)Ar^<q+>(q=1〜9:q×10 keV)をAl表面とAl_2O_3表面に当てたときにスパッターされたAl原子の4s^2S_<1/2>3p^2P_<3/2>(396nm)線のドップラー幅から、その表面に平行な方向の速度を求めたところ、標的・価数(q)によらずほぼ一定の1.5×10^4(m/s)が得られた。
3.まとめ
Ar多価イオンとAl,Al_2O_3表面との衝突により、表面からスパッターされたAlやAlOの発光スペクトルが観測された。また、Alの共鳴線のドップラー幅を測定したところ、標的および入射Arイオンの価数によらずほぼ一定の値になった。スパッターされたイオンの発光が観測されなかった点、ドップラー幅が標的・価数に依存しない点から、今回の実験条件下ではクーロン爆発は現象は存在したとしても、顕著ではないと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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