研究課題/領域番号 |
07222201
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
羽部 朝男 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90180926)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | formation of clusters / clusters of galaxies / protogalaxies / CDM / heating of proto galaxies / X-ray clusters / metal abundancl / early universe |
研究概要 |
X線銀河団の形成と進化は、宇宙初期の密度揺らぎから銀河団が形成され進化する過程に影響される。近傍のX線銀河団のX線輝線の観側で、銀河間ガスの酸素過剰や重元素の空間分布などが示されており、これとの比較によって銀河団における銀河形成の理解が進むと期待される。 重元素の空間分布は、銀河団における銀河形成過程で銀河外に放出された重元素を含むガスが、その後銀河団の力学的進化とともに分布が変化して形成されてきたと考えられる。この研究では、このような立場で銀河形成と銀河団の力学的進化に宇宙モデルも考慮して銀河団の銀河間ガスの形成と進化を理論的に研究し、宇宙モデルや銀河形成シナリオと銀河団のX線光度や鉄等のX線輝線強度の進化を理論的に明らかにすることを目的としている。宇宙モデルに関しては標準的なΩ=1でCDMシナリオを仮定し、銀河からのガスの放出量、そのガスの重元素比等をパラメーターとして、最終的にX線銀河団がどの様な性質を持つのかを研究している。今年度は特に原始銀河による加熱の効果を調べた。 その結果、 1)原始銀河の加熱によって銀河団の中のガスの密度は銀河団の質量が小さなものほど大きく低下するが温度は余り変化しない。 2)この結果として、銀河団のX線光度は質量の小さな銀河団ほど低下し、この影響はX線銀河団のX線光度一温度関係に反映する。 この成果に基づき論文を準備中である。
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