研究課題/領域番号 |
07227211
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
澤木 宣彦 名古屋大学, 工学部, 教授 (70023330)
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研究分担者 |
山口 雅史 名古屋大学, 工学部, 助手 (20273261)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 電子波干渉 / 二重量子井戸 / トンネル効果 / 電子格子相互作用 / エネルギー緩和 / フェムト秒分光 / 量子準位共鳴 / 反交差現象 |
研究概要 |
二重量子井戸構造における電子散乱と電子波干渉効果を調べるため、MBE法とMOVPE法により異なる井戸幅の二つの量子井戸を有するGaAs/AlGaAs系非対称結合二重量子井戸構造を作製し、ヘテロ界面に垂直な方向と平行な方向の電子の流れを、二つの量子井戸に局在する電子準位の相対位置を変化させながら解析した。 垂直な方向の流れに関しては、二つの量子準位が共鳴する近傍での電子のトンネル効果による遷移の速度を色素レーザ並びにチタンサファイアレーザを用いるフェムト秒分光法により調べた。ポテンシャル障壁層の厚さで決定される量子準位の共鳴するエネルギー範囲(共鳴幅)は数meVであり、その範囲で僅かなエネルギー差を与えると量子井戸間での電子の流れが顕著に変わることを見いだした。 ヘテロ界面に平行な方向の流れに関しては、二つの量子井戸をチャネルとするFET構造の液体ヘリウム温度での電気伝導度の準位間隔依存性を解析した。2つの準位が共鳴する近傍で強い干渉効果によるとおもわれる電気伝導度に特異な振動を見いだした。電気伝導はフェルミ面における電子により賄われているが、準位の共鳴付近では準位の反交差現象、共鳴による電子の流れなどが反映されることが明らかになった。量子井戸内の電子の流れに及ぼす干渉の効果は量子井戸間のコヒーレントなトンネル効果と同じであり、電子密度の変化はインコヒーレントなトンネル効果を反映している。これらの結果は、二重量子井戸構造を電子波導波路における方向性結合素子などに応用する場合、結合強度の変調が可能であることを示唆している。
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