研究課題/領域番号 |
07228201
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
山崎 巌 北海道大学, 工学部, 教授 (80002111)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 励起エネルギー移動 / 蛍光偏光解消 / 時間分解蛍光分光 / LB膜 |
研究概要 |
本研究は、LB膜を用いて機能分子を一定の配向をもって配列し、均一分散系ではみられない特異的な分子間相互作用およびその結果としての反応現象を実験的に確認し、新しい物理化学の展開を計るとともに、これを新しい型の並列演算型分子素子として応用することを目的としている。本年度は、4種のシアニン系色素分子を含むLB多層膜における励起子移動について、研究を行い、次のような新しい知見を得た。 (1)ピコ秒レーザー励起によって得られた蛍光減衰曲線およびスペクトルを解析することによって、励起エネルギー移動過程には速い過程(10〜30ps)および遅い過程(100〜500ps)があること。 (2)各層からの蛍光偏光解消曲線の解析から、速い偏光解消(10〜30ps)が存在し、それは上の蛍光減衰における速い減衰と対応すること。 以上の実験結果から、分子配列系における励起エネルギー移動は、従来調べられてきた均一分散系におけるForster機構(very weak coupling機構)は異なって、より強いIntermediate couplingによる機構であり、熱的非平衡状態からの励起エネルギー移動の機構が含まれていることを明らかにし、この結果をJ. Phys. Chem.へ投稿した。
|