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カルベンケイ光のスピン効果・磁場効果

研究課題

研究課題/領域番号 07228248
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関広島大学

研究代表者

谷本 能文  広島大学, 理学部, 助教授 (10110743)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード磁場効果 / カルベン / ケイ光 / ジフェニルカルベン
研究概要

化学反応のスピン効果・磁場効果の研究は、反応におけるスピンの役割を解明する上で、また新しい反応の制御法を開発する上で重要である。今回新しいタイプの磁場効果を探索するために77Kにおける芳香族カルベンの三重項-三重項(T-T)ケイ光に対する磁場効果(0-13T)を中心に、種々の光化学反応の磁場効果をナノ秒レーザー分光法により研究した。
77Kジエチルエーテル中、ジフェニルカルベン(DPC)のT-Tケイ光は480nm付近に現れそのケイ光の減衰は非指数関数的である。0.1T以上の磁場により蛍光の減衰速度は数10%早くなった。種々検討の結果、観測されたケイ光の非指数関数的減衰はジフェニルカルベンのケイ光(ゼロ磁場で約150nsと60ns)と磁場効果を示さない不純物からのケイ光(15ns)であることが分かった。磁場効果は、異なった失活速度をもつカルベン三重光のスピン副準位のゼーマン混合により説明できることが理論解析の結果分かった。励起三重項カルベンのD値は0.15±0.05cm^<-1>と見積もられたが、この値は三重項基底状態の値(約0.4cm^<-1>)と比べかなり小さい値であり、励起三重項状態で電子の非局在化が進んでいることが分かった。以上のように、77KカルベンのT-T蛍光の磁場効果はスピン副準位のゼーマン混合によること、励起三重項のD値が基底三重項の値と比べ著しく小さいこと等が解明された。
またm-フェニレンビスフェニルメチレンの五重項-五重項ケイ光についても、同様の磁場効果が観測され、五重項のスピン副準位のゼーマン混合により説明された。さらに、各種の有機化合物の光反応に対する磁場効果についても研究した。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 谷本能文: "界面活性剤ミセル水溶液中の光反応と磁場効果" 表面. 33. 282-290 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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