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モデル膜を使用した溶血性タンパク質の膜チャンネル(超分子)形成機構の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07229208
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東北大学

研究代表者

冨田 敏夫  東北大学, 農学部, 助教授 (00126129)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード膜チャンネル / 溶血素 / ヘモリジン / 超分子 / リポソーム
研究概要

標的細胞に膜孔(membrane pore)を形成し細胞障害作用を示すタンパク質が、生物界には広範囲に存在し、孔形成タンパク質と呼称されている。本研究では,我々がヒラタケ(Pleurotus ostreatus)の子実体抽出液中に発見し、精製に成功した二成分溶血素、POHによる膜孔超分子の形成について検討した。
POHは、A成分(15kDa)とB成分(59kDa)から成り、各々単独では溶血作用を示さないが、共存すると強力な溶血活性を発現する。A成分はスフィンゴミエリン結合タンパク質であり、単独で赤血球を球状化する。一方,POH-Bについては、その膜結合能は低く,脂質特異性も示さない.A、B成分の作用順序について検討した結果、A西部の赤血球への結合が先行し,その後にB成分が作用して溶血を起こす事実が明らかになった。ヒト赤血球に両成分を作用させると,赤血球内部のカリウムイオンの流出と赤血球の膨潤が溶血に先行するので,POHによるmembrane pore形成が推定された.種々の大きさのポリエチレングリコールによるPOHの溶血阻害効果を測定し、POHの二成分は赤血球膜に直径約4nmの膜孔を形成すると推定した.
POHが形成する膜孔の分子的実体を知るために,A成分とB成分の膜結合状態を赤血球、及びスフィンゴミエリンから調製したリポソームを用いて解析した。これらの膜に結合した溶血素を界面活性剤で可溶化したのちにSDS電気泳動、またはゲル濾過法により分離して分析した結果、両成分は高分子複合体(>700kDa)を形成し、このA-B複合体が膜孔超分子を形成する可能性が示された。溶液中では共存していても互いに結合しない2種類のタンパク質が,スフィンゴミエリン膜の表面においては効率的に集合して機能性超分子を形成する点が興味深い.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tomita,T.,Ishikawa,D.,Noguchi,T.,Hashimoto,Y.: "Pore-forming properties and oligomerization of flammutoxin,a cytolytic protein from the edible mushroom,Flammulina velutipes" Eur.J.Biochem.(In press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 冨田敏夫: "細胞膜に“穴"を開けるキノコのタンパク質" バイオサイエンスとインダストリー. 54. 120-121 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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