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孤立系における希土類錯体の光化学特性

研究課題

研究課題/領域番号 07230213
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

薬袋 佳孝  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (10157563)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
キーワード光反応 / ユウロピウム / 凍結溶液 / ポリカルボン酸 / クリプタンド / クラウンエーテル / 蛍光寿命 / 水和数
研究概要

ユウロピウム(III)クリプタンド錯体及びクラウンエーテル錯体の溶液中または凍結溶液中での光反応機構の解明に関する研究(1)を主に実施した。また、ユウロピウム(III)ポリカルポン酸錯体の蛍光寿命測定を行い、水和数と溶液内錯体の構造との関係について基礎的研究を行った(2)。
(1)紫外光照射により生成したユウロピウム(II)の量と照射時間との関係を求めた。配位子を含まない場合については、ユウロピウム(II)の生成はユウロピウム(III)の一次反応によるものと解釈された。しかし、クリプタンド[2,2,2]またはジアザ-18-クラウン-6配位子がユウロピウム(III)に対して過剰に存在する場合には、計算値とのずれが大きくなる傾向が認められた。溶液中に存在するフリーのユウロピウム(III)が光還元され、これが余剰の配位子によって安定化された可能性が指摘された。錯体分子を凍結溶液マトリックス中に分散した場合には、ユウロピウム(II)に帰属される吸収は光照射後もみとめられなかった。凍結溶液マトリックス中での配位子による光還元の抑制は容媒からの電子移動又は分子拡散がマトリックスケージにより妨げられたためと考えられる。凍結溶液マトリックス中でも錯体中のユウロピウム(III)は溶媒和しているとみられることから、分子拡散に対する抑制が光還元の進行の阻害に対して大きく寄与していると推定される。
(2)ポリカルボン酸錯体中のユウロピウム(III)の水和数を蛍光寿命より求めた。ユウロピウム(III)の水和数を9として水和数と配位数との和をこれに等しいと仮定すると、ユウロピウム(III)に対するポリカルボン酸の配位数はみかけ上約5となった。この結果は、ポリカルボン酸がユウロピウム(III)を取り囲む形で存在していることを示唆している。支持電解質濃度を変えて水和数を測定したところ、濃度が高くなるにつれて水和数は減少する傾向がみとめられた。支持電解質中の陽イオンは配位子間の反発力を遮蔽するため、ポリカルボン酸はより屈曲した構造をとると考えられる。このため、高支持電解質濃度の溶液中ではより多くの水和水が排除されたとみられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y. Takahashi et al: "Lasor-induced laminescence study of europium(III)-polyaorylate and polymalate" J. Rodioanal. Nuol. Chem. Lett.22GD01:212. 11-21 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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