研究課題/領域番号 |
07230232
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
高須 芳雄 信州大学, 繊維学部, 教授 (50035078)
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研究分担者 |
村上 泰 信州大学, 繊維学部, 講師 (90219907)
矢彦沢 清允 信州大学, 繊維学部, 教授 (50021134)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 希土類イオン / 高表面積 / 多孔化 / 酸化ルテニウム電極 / キャパシタ / 酸化物イオン / 酢酸イオン |
研究概要 |
キャパシタとして応用が期待されている酸化ルテニウム電極を、塩化ルテニウムと希土類塩化物のアルコール溶液を所定の割合で混合した塗布液を用いて作製すると、塩化ルテニウムのみの塗布液を用いた場合と比較して高活性表面積電極が得られることを昨年度報告した。本年度は希土類塩化物による酸化ルテニウム電極の多孔化の挙動について詳細に検討した。 最も高表面積を示すRuO_2-La_2O_3(Ru/La=7/3)電極について調べた。電極作製時に電極中に約30%含まれていたランタンイオンは、硫酸溶液中ですべて溶出した。ランタンイオンが溶出した後の酸化ルテニウム電極は高い表面電荷の値を示した。表面電荷はランタンイオンの溶出にともない減少するが、BET表面積は約2倍にも増大した。SEM写真で電極表面の多孔性が確認できた。表面積の増加はランタンイオンノ溶出による部分もあるが、ランタンイオンの溶出以前から高表面積を示すため、ランタンイオンは酸化物生成時の多孔化にも寄与していると考えられる。 添加する希土類イオンの異なる希土類塩化物を用いて電極を作製した。希土類イオンのイオン半径にしたがって表面積が増加した。したがって、希土類イオンの大きさが高表面積化に大きな役割を果たしていると考えられる。 種々のランタン塩を用いて電極を作製した。塩化ランタン、酢酸ランタンを用いて作製した酸化ルテニウム電極は高活性表面積を示した。塩化物イオンや酢酸イオンは、硝酸イオンなどに比べて金属イオンへの配位が強いアニオンであることが知られている。配位が強いアニオンの存在下では酸化ルテニウムは層状や棒状のような低次元に成長することが予想される。
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