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核酸-希土類金属-有機配位子三元錯体の分子論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07230272
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関九州大学

研究代表者

高木 誠  九州大学, 工学部, 教授 (90037739)

研究分担者 井原 敏博  九州大学, 工学部, 助手 (40253489)
前田 端夫  九州大学, 工学部, 教授 (10165657)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1995年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードDNA / 希土類金属 / DNA配位子 / グルコース / 糖 / DNA加水分解 / 酸塩基触媒 / インターカレータ
研究概要

アントラキノンに金属配位部位としてクラウンエーテル(ant-crown)、糖(ant-D/L-glc)を導入したコンジュゲートをそれぞれ合成した。La^<3+>共存下、ant-crownの濃度増加に対応してDNAの切断が促進された。対照化合物(ant-OMe)との比較から、ant-crownのクラウン環の効果が明らかであった。ant-crown、ant-OMe単独でも若干ではあるが切断効果が観測されるが、これにLa^<3+>を添加するとant-OMeでは、La^<3+>のみの活性との単なる和の効果にしかならないが、ant-crowuにおいては相乗効果がみられた。ant-D/L-glcについても同様の実験を行った結果、やはり、添加によって切断が促進された。この場合は、ant-D/L-glc単独でかなりの切断活性があるが、やはり、La^<3+>添加によって相乗的に活性が増大していることが分かった。
前年度までの研究により、希土類金属はこの濃度範囲では、ほとんど定量的にDNAに結合することが分かっている。即ち、インターカレータのない条件下でも、La^<3+>のほとんどはDNAに結合していることになる。従って、ここで観察されたDNA切断の促進効果は金属結合性DNA配位子による希土類金属イオンのDNA近傍への濃縮によるものとは考えにくい(実際、水中でのクラウンエーテルや糖の希土類金属捕捉能は非常に低い。)。インターカレータコンジュゲートの結合によりDNA骨格は歪みを受ける。切断反応に対して恐らくlabileになったこの部分に、DNAの他の部分よりも僅かに濃縮されたLa^<3+>が作用して、その加水分解を加速したと考えることができる。
また、ant-D/L-glcの場合には単独でもかなりの切断活性が見られた。これにはヒドロキシル基の関与の可能性を考えている。実際、有機リン酸エステルの加水分解において、ポリオールと希土類金属が協同的にはたらくことが報告されており(H.-J.Schneider,er al.,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,32,1716,(1993))、本系においても同様の機構が存在するか否かに興味が持たれる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Masayuki Endo: "Site-Specific Hydrolysis of Yeast tRNA^<phe> by Anthraquinone-Glycine and Anthraquinone-Iminodiacetate Conjugates" Nucleic Acids Research, Symposium Series. 32. 109-110 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Toshihiro Ihara: "DNA Lig and -Redox ACtive Molecule Conjugates as on Electrochemico DNA Probe" Analytical Science and Technology. 8. 887-894 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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