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生体内および試験管内における希土類元素と生体成分の相互作用

研究課題

研究課題/領域番号 07230278
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関順天堂大学

研究代表者

篠原 厚子  順天堂大学, 医学部, 講師 (90157850)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード希土類元素 / 臓器分布 / 臓器中カルシウム / 結合化学種 / 相互作用
研究概要

1.Y、La、Ce、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Ybの塩化物を25mg/kg iv投与し、安楽死させたマウスの肝臓の一部をホモジナイズ、遠心分離し、投与元素の分布を調べた。試料は湿式灰化後し、各元素濃度をマイクロ波プラズマ-質量分析法、または原子吸光法で測定した。
2.肝全体の投与元素濃度は、100μg/g湿重量前後で、元素による違いはあまり大きくない。各画分の割合は、700×g沈殿(700ppt)に肝全体の54〜80%と最も多く、次いで9,000×g沈殿(Mt画分)に15〜36%、105,000×g沈殿(Ms画分)に2〜16%、105,000×g上清(可溶性画分)には0.3〜1.7%であった。分布のパターンは投与元素により異り、全体の傾向としては、700pptおよびMt画分に存在する割合が軽希土で80〜90%であるのに対し、重希土は93〜98%とさらに高い値であった。それに対応してMs画分は軽希土の方が重希土より分布割合が多かった。可溶性画分では、Ybが最も多く次いでLaであった。
3.各画分における蛋白量当たりの投与元素濃度は、700ppt>Mt画分>Ms画分であるが、濃度オーダーは同じで、特にLa、Ce、NdはMt画分中濃度の方が700pptより高かった。
4.肝臓中Ca濃度は、希土類元素を投与しない対照群に比べて1.5〜5倍に増加した。重希土の方が増加割合が多い傾向があるが、YbだけはLa〜Ndと同程度であった。各画分中のCaはいずれの画分でも対照群に比べて増加すること、特にMt画分における増加割合が高いこと、投与元素による増加パターンは700pptとMt画分では、肝全体の傾向と一致するが、Msおよび可溶性画分では傾向が明らかでなくなることがわかった。Yb投与ではMs画分および可溶性画分のCa濃度は対照群と同じかむしろ低く、他の希土類元素とは生体作用に違いがある可能性が示された。
5.投与元素の結合化学種の検討に当たり、ゲルろ過カラムによる分離を行った。50mM Tris-acetate buffer(pH7.0)を溶出液とし、Tb投与群の可溶性画分をSephadex G-100カラムにかけたところ、Tbは比較的高分子量(数万のオーダー)のフラクションに検出された。対照群の可溶性画分に比べて増加したCaは低分子のフラクションに検出されTbとCaが異なる分子種に結合していることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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