研究課題/領域番号 |
07231216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 明 大阪大学, 理学部, 助教授 (80127282)
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研究分担者 |
蒲地 幹治 大阪大学, 理学部, 教授 (40028163)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 包接 / シクロデキストリン / ポリロタキサン / 高分子認識 |
研究概要 |
シクロデキストリンが種々のポリマーと特異的に包接錯体を形成することがわかった。種々のポリマーについてシクロデキストリンとの錯体形成について検討したところ、シクロデキストリンはポリエチレングリコールやポリプロピレングリコールのような水溶性のポリマーだけでなく、ポリイソブチレンやオリゴエチレンのような非水溶性のオリゴマーやポリマーとも包接錯体を形成することがわかった。錯体形成は選択的である。例えば、α-シクロデキストリンはオリゴエチレンと包接錯体を形成するが、γ-シクロデキストリンは錯体を形成しない。ところが断面積の大きなポリイソブチレンはα-シクロデキストリンとは錯体を形成せず、β-とγ-シクロデキストリンは錯体を形成した。しかもβシクロデキストリンはポリイソブチレンの分子量が高くなるにつれて錯体の収率は減少するが、γ-シクロデキストリンの場合には逆に錯体の収率はポリマーの分子量が高くなるにつれて増加する。包接錯体は化学量論的であり結晶性である。またシクロデキストリンはイオネン型のカチオン性のポリマーとも水溶液中で錯体を形成することがあきらかになった。シクロデキストリンとイオン性のポリマーとの錯体形成について主に核磁気共鳴スペクトルを用いて検討した。α-シクロデキストリンはビオローゲン型のポリマーを数時間の単位でゆっくりと取り込む包接錯体を形成した。β-シクロデキストリンは同じポリマーに対してα-シクロデキストリンよりも速やかに錯体を形成する。さらにはシクロデキストリンはポリエステルのような縮合系のポリマーなどをも取り込み包接錯体を形成することがわかった。
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