研究概要 |
CeP及びLaとの混晶系 試料;La1-xCexPでCe濃度を2%,10%,50%,90%が用意された。特筆すべきことはこの全ての濃度の試料について明確にドハース効果が観測されたことである。このことは大変珍しく,唯一の例であろう。混晶系といえども結晶性のよいものが作成された。全濃度領域でドハース効果の情報が得られたことは,非常に有益であった。 CePのドハース効果;ドハース効果によるこのCePのXz点の電子面とXy,Xx点の電子面の非等価性の検証は,とりもなをさずΓ8層の出現による異方的な電氣的四重極と電子の強い相互作用があることを示された。 DySbのドハース効果;電気的四重極秩序によって構造相転移を示し,同時に磁気相転移も付随することで知られたDySbのドハース効果を測定した。観測されたXz点にある電子面の大きさは著しくちいさかった。 TmTe;この物質は絶縁物で四重極秩序を示し,近藤効果も入らない純粋に四重極の振る舞いがみれる点で,典型物質になりうるという発見がなされた。磁場中比熱,帯磁率,三次の帯磁率,磁化,弾性定数の温度変化,等を全てセルフコンシステントに説明出来るモデルを確立した。
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