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高圧力赤外分光法によるサマリウムカルコゲナイドのエネルギーギャプの消長

研究課題

研究課題/領域番号 07233218
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関神戸大学

研究代表者

難波 孝夫  神戸大学, 理学部, 教授 (30091721)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード金属-絶縁体転移 / エネルギーギャップ / SmTe / 遠赤外超高圧反射分光
研究概要

我々の目的はSmモノカルコゲナイド(SmS, SmSe, SmTe)の示す金属-絶縁体転移(以下「M-I転移」と称す)を高エネルギー分解能スペクトロコピーの観点から追跡することである。
SmTeのギャップのつぶれ方には次の2通りあろうと予測される。
1.水素の金属化に見られる場合。圧力に応じてギャップが小さくなって行きついに光が通らなくなる(金属化)。この場合にはエネルギーギャップは次第に小さくなるから先ず可視光の光から順に赤外光へと不透明になって行く筈である。2.フェルミ順位近傍に存在する4f電子順位が圧力によって不安定になって次第にフェルミ順位に接近し、ついには横切って伝導帯にキャリアーを供給する場合。この場合には光でみると先ず伝導帯のキャリアーによって遠赤外の光がブロックされることになろう。
SmTeの場合この2つのどちらかはっきりさせるため平成6年度では光の透過率を調べた。その結果、(1)常圧での絶縁体特有のフォノンによる残留線バンドの確認、(2)試料の圧力を加えると常圧スペクトルに対して約4GPaまで圧力下で透過率が急激に減少しほぼ光が通らなくなる、事等を見いだした。即ち、この研究で目的とした金属-絶縁体転移がはっきりと観測できることが分かった。しかしこの透過法ではSmTeの吸収係数が大きいためにフォノンによる吸収体全体の変化を観測することが出来ない。ギャップが上述の二つの場合のどちらからつぶれて行くのか更に明確に知るためにはスペクトル全体の圧力変化を知る必要がある。そこで本年度はこれまでの装置に加えて遠赤外領域における高圧下での反射測定が出来るように装置の開発を行った。装置のテスト試料としてスペクトルがよく知られたKCIを用いてダイヤモンドアンビルセルを用いた高圧力下での反射スペクトルを測定し、開発した装置がうまく稼働することを最終的に確認した。遠赤外領域で高圧下の反射測定実験はこれまで皆無であり、我々は分子科学研究所の放射光施設を利用することでこの種の実験を可能とした。この装置を用いて現在SmTeについての高圧反射実験を続行中であり、近々新しい知見が得られる見通しでる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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