研究課題/領域番号 |
07234206
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
白田 耕蔵 電気通信大学, 電気通信学部, 教授 (80164771)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 量子干渉 / 非線形光学 / 多光子イオン化 / 固体水素 / 量子固体 / 誘導ラマン散乱 / 注入同期 / チタンサファイアレーザー |
研究概要 |
本年度はレーザー場による強結合下での多光子イオン化過程に現れる量子干渉効果についての仕上げ、原子系で展開してきた研究の固体形への拡張としての固体水素系の研究、レーザー場により光学応答を制御する際のキ-技術である“理想的パルスレーザー"の開発についての3点を中心に研究を行った。いかに3テーマについての結果を要約する。 (1)多光子イオン化過程:上2準位を強結合した3準位系において2光子励起過程を導入すれば4光波混合過程により和周波光が発生し強結合系への励起には1光子および2光子の励起過程が現れる。この2つの過程には相殺的干渉効果が現れ原子密度・相互作用長積が小さな領域ではAutler-Townes Doubletが観測されるが大きな領域では消失する。またDoubletの中央にはDoppler-freeのシャープなピークが現れる。このシャープなピークは従来のレーザー分光学で知られているDoppler-freeピークとはまったく物理的意味を異にするものである。 (2)固体水素の非線形光学:原子系から固体系への拡張のための媒質として量子固体として知られる固体水素を取り上げ、非線形光学過程として誘導ラマン過程について研究を行った。励起には単一縦モードのYAGレーザーの2倍波を用いた。誘導ラマン光はフーリエ限界のスペクトル幅を示すものであることが実証された。 (3)“理想的パルスレーザー"の開発:サブメガヘルツの安定度を持ち60GHzの範囲で連続掃引可能な半導体レーザーシステムを開発した。このシステムによりパルスチタンサファイアレーザーを注入同期法により制御し高出力・フーリエ限界スペクトル幅・低パルスジッターのシステムを完成させた。
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