研究課題/領域番号 |
07236209
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高山 一 東京大学, 物性研究所, 教授 (40091475)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 高分子ゲル電気泳動 / ボンドゆらぎ模型 / モンテカルロ法 / biased-reptation模型 |
研究概要 |
電荷を持った高分子(特にDNA)を中性の障害物(ゲル)中で定常電場Eをかけて泳動させ、泳動速度の違いを利用して分子量の異なる高分子を分離することができる。ゲル電気泳動と呼ばれるこの現象の解明を目指して、本年度は、ボンドゆらぎ模型に基づくモンテカルロ・シミュレーション法の研究を行った。 具体的には、高分子の運動に対する障害物を周期的に配置した2次元格子上で高分子の電気泳動を解析した。ボンドゆらぎ模型は、高分子のトポロジカルな制約(ボンドの摺り抜け禁止を含めた排除体積効果)を容易に取り込むことのできる点がその長所である。実際、E=0のゲル中では、セグメント数Nの高分子の慣性半径Rは、自由空間中と同様に、R〜N^<3/(d+2)>とスケールされるが(d=2)、質量中心の拡散運動から求めた拡散定数Dについては、D〜N^α,α【similar or equal】1.0等の、期待通りの結果が得られた。また、弱電場領域での高分子易動度μ=υ/EはN^<-1>に線形に依存することなど(υは質量中心の速度)、biased-reptation模型から導かれる理論結果とよい一致を示す。このように、ボンドゆらぎ模型を用いたモンテカルロシミュレーションは弱電場領域におけるゲル中高分子の運動をよく再現しており、sieving領域からbiased-reptation領域にかけての解析には有効であるとの結論が得られた。 ところが、elongation-shrink運動が期待されるような高電場領域ではピン止めのはずれがうまく再現できなかった。この点を克服する(分子動力学法におけるDeutschの方法に対応するような)モンテカルロ法について現在検討を進めている。
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