研究課題/領域番号 |
07237103
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
十倉 好紀 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (30143382)
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研究分担者 |
熊谷 健一 北海道大学, 理学部物理学科, 教授 (70029560)
安岡 弘志 東京大学, 物性研究所, 教授 (50026027)
藤森 淳 東京大学, 大学院・理学科研究室, 助教授 (10209108)
吉沢 英樹 (吉沢 秀樹) 東京大学, 物性研究室, 助教授 (00174912)
高野 幹夫 京都大学, 化学研究所, 教授 (70068138)
高木 英典 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40187935)
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研究期間 (年度) |
1992 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
156,700千円 (直接経費: 156,700千円)
1997年度: 45,000千円 (直接経費: 45,000千円)
1996年度: 55,600千円 (直接経費: 55,600千円)
1995年度: 56,100千円 (直接経費: 56,100千円)
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キーワード | モット転移 / ペロブスカイト / 巨大磁気抵抗効果 / 3d遷移金属酸化物 / 金属-絶縁体転移 / 電荷整列 / スピンラダー / 軌道整列 / 絶縁体-金属転移 / キャリヤード-ピング |
研究概要 |
3d遷移金属酸化物およびカルコゲン化物・有機物を対象に、モット転移とその近傍にある異常な金属状態について、集中的・包括的な研究を行った。 まず、フィリングとバンド幅を共に制御したペロブスカイト型Ti酸化物について、モット転移の臨界的挙動、特に量子臨界的近傍の金属相の特徴を電子比熱、光スペクトル、光電子スペクトル、NMRの測定によって明らかにした。 また、巨大磁気抵抗効果を示すペロブスカイト型Mn酸化物については、ホール濃度の関数としてのスピンダイナミクス、格子構造、電子構造の変化の様子が詳しく調べられ、軌道整列状態や軌道自由度が関係すると考えられる金属相の異常が検出された。 Mn酸化物、Ni酸化物に共通して見られる電荷整列の相転移については、良質単結晶試料を用いた、輸送現象、分光、中性子散乱測定が進められ、スピンと電荷と軌道の各自由度の揺らぎ/秩序と物性の相関が明らかにされた。また光電子分光で得られたパラメータを用いて、非制限ハートリーフォック近似により、軌道・電荷の整列状態を統一的に説明した。 一方、スピンラダー系での超伝導の発見によって最近関心を集めているスピンギャップを有するモット系、Cu、V、Co酸化物について、反強磁性との競合、ドープ状態でのスピン・電荷ダイナミクスなどの知見が良質試料を用いて得られた。 これらの研究は本重点研究の班内、班間の緊密な共同研究によって進められ、今日世界的に隆盛しつつある強相関電子系酸化物の物性研究および応用研究を主導してきた。
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