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LaCoO_3系の高スピン・低スピン転移と磁気的性質

研究課題

研究課題/領域番号 07237207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関千葉大学

研究代表者

伊藤 正行  千葉大学, 理学部, 助教授 (90176363)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワードスピン状態 / 高スピン・低スピン転移 / 遷移金属酸化物 / ナイトシフト
研究概要

LaCoO_3系の磁気的性質は,Coイオンの特異なスピン状態に強く支配されている。しかし、母物質のLaCoO_3でさえ,そのスピン状態は解明されていない。本研究では,LaCoO_3の高スピン・低スピン転移とスピン状態について核磁気共鳴法を用いて研究を行った。^<59>Co核,^<139>La核,^<17>O核のナイトシフトを4.2Kから300Kの温度範囲で測定した。低温で絶対値が小さく温度変化しないナイトシフトが観測され,確かにCoイオンの低温での基底状態は,非磁性の低スピン状態(^1A_<1g>)であることが明らかになった。また,ナイトシフトは温度の上昇とともに約100Kの温度でピークをとった後,減少する振る舞いが観測された。スピン転移は約500Kの高温で起きるとする光電子分光の結果に基づき,解析を行った。特に,高スピン間の交換相互作用を取り入れた,trigonal結晶場とスピン軌道相互作用を考慮した高スピン状態(^5T_<2g>)が最低エネルギーの励起状態であるとするイオンモデルを用いて,帯磁率とナイトシフトの温度変化を計算し,実験結果との比較を行った。その結果,約200Kの反強磁性的な交換相互作用を仮定すると,実験結果は概略説明できることが明らかになった。しかし,このイオンモデルでは理解しきれない中性子散乱等の実験結果があり,スピン状態については完全に解明されたとは言いがたい。中間スピン状態が低温での最低エネルギーの励起状態であり,スピン転移はこの中間スピン状態と低スピン状態との間で起きるとする理論モデルが最近提案されており,さらなる実験研究が必要である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Masayuki Itoh: "Spin State and Hyperfine Interaction in LaCoO_3: NMR and Magnetic Susceptibility Studies" J. Phys. Soc. Jpn.10. 3967-3977 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Masayuki Itoh: "Hole-Doping Effect on the Spin State and Microscopic Mognetic Properties of La_<1-X>SrxCoO_3(0【less than or equal】×【less than or equal】0.5):^<59>Co and ^<139>La NMR Measurements" J. Phys. Soc. Jpn.3. 970-975 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Masayuki Itoh: "Hole-Doping Effect on Magnetic Properties of La_<1-X>SrxCoO_3(0【less than or equal】x【less than or equal】 " J. Magn. Magn. Mater.140-144. 1811-1812 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Masayuki Itoh: "^<59>Co and ^<139>La NMR Studies of the Spin State in LaCoO_3" J. Magn. Magn. Mater.140-144. 2145-2146 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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