研究課題/領域番号 |
07237208
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上田 和夫 東京大学, 物性研究所, 教授 (70114395)
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研究分担者 |
紺谷 浩 東京大学, 物性研究所, 助手 (90272533)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 高温超伝導機構 / モット絶縁体 / スピンギャップ / 自己エネルギー / スピン揺らぎ / α-波超伝導 |
研究概要 |
高温超伝導の特徴は、2次元的なCuO_2面にキャリアーをドープして超伝導が実現している点にある。特にアンダード-ピングの領域では、NMRの緩和率などにスピン励起が抑制された擬ギャップ的な振舞いが観測されて、高温超伝導機構を理解する一つの鍵と考えられている。今年度始まった新たなテーマとして2次元モット絶縁体で、スピンギャップが観測されているCaV_4O_9に注目し、その機構について理論的考察を行なった。このシステムは2次元的で、スピン1/2ハイゼンベルグモデルが良い模型になっていると考えられるが、その特徴は、正方格子から1/5のスピンを規則的に抜いたことにある。この時4このスピンからなるプラケットが2次元的につながった構造を持っている。我々は、この構造がスピンギャップ形成に有理であることを指摘した。しかし、最近接相互作用のみの時にはまだ反強磁性秩序が残っていることを明らかにし、フラストレーションを引き起こす次近接相互作用の重要性を示した。 モット絶縁体をドープした時の準二次元的伝導を考察するには、いずれにしても三次元性を考慮する必要がある。伝導の問題と、一体グリーン関数の自己エネルギーは密接な関係にあり、我々は面内と面間のトランスファーが著しくことなる系を考え、その自己エネルギーをスピンの揺らぎについてone-loopの近似で計算することを計画している。今年度は、準備として完全な三次元の係を考え自己エネルギーの計算を完了し、さらにそれを用いて三次元における反強磁性スピン揺らぎの機構による超伝導を考察した。その結果、二次元より転移温度が低い傾向はあるものの、スピン揺らぎに対して適当なパラメータを仮定すれば、やはりd-波超伝導が可能となることが明らかになった。これは重い電子系の超伝導に関連して興味深い結果と考えられる。
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