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高温超伝導体の有効ハミルトニアン

研究課題

研究課題/領域番号 07237219
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関大阪大学

研究代表者

松川 宏  大阪大学, 理学部, 助教授 (20192750)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード高温超伝導 / 有効ハミルトニアン / t-Jモデル / 3-サイトホッピング項 / クラスター計算
研究概要

銅酸化物高温超伝導体の発現機構を理論的に理解するには、その低エネルギー励起を正しく記述する有効ハミルトニアンから出発するのが適切であろう。そのようなハミルトニアンとしてホッピンング項と超交換相互作用の項から成るt-Jモデルが採用されることが多いが、それには含まれない他の項が重要な役割を果たす可能性がある。ここではスピンに依存した3-サイトホッピング項を考える。
単一バンドハバ-ドモデルから有効ハミルトニアンを導くと、この3-サイトホッピング項は反強磁性的であり、その大きさは超交換相互作用の1/4である。一方、我々は、p-型銅酸化物高温超伝導体の微視的モデルと考えられるd-p-モデルのCu_3O_<10>クラスターの計算を行い、この項の係数,J_3,を評価した。その結果、係数の符号は単一バンドハバ-ドモデルから導いた場合と異なり強磁性的であり、大きさは超交換相互作用の1/2程度であることがわかった。この結果は以前に行った同じモデルに基づく摂動計算の結果と半定量的に一致する。
この項の物性への効果を調べるため、我々は、t-J-J_3モデルのスレーブボソン平均場計算を行った。その結果、強磁性的3サイトホッピング項は一重項RVBオーダーを増強すること、その効果はd波に対して最も強く、RVB転移温度は常にd-波が1番高いこと等を明らかにした。又、この項により、p-型とn-型の銅酸化物高温超伝導体の物性の違いを理解できる可能性を論じた。
現在、より大きなクラスターでの、計算を実行中である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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