研究課題/領域番号 |
07238220
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
石渡 良志 東京都立大学, 理学部, 教授 (90087106)
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研究分担者 |
山本 修一 創価大学, 教育学部, 助教授 (20182628)
奈良岡 浩 東京都立大学, 理学部, 助手 (20198386)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
1995年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 有機物 / 海洋 / 堆積岩 / 炭素同位体 / Eocene / アルカン / ポルフィリン / 有機地球化学 |
研究概要 |
全地球史解読において地球環境大変動時の炭素サイクル像とその変化要因を解読することは最も重要な課題である。堆積岩中の有機分子は形成当時の地球環境を記録していることから炭素サイクル像を明らかにする上で重要な情報源である。本研究では、分子レベルの有機地球化学と同位体地球化学を結合させた最新の手法を作成しこの問題に応用しようとするものである。本研究では、試料として海洋生物大量絶滅がおこったEocene末期(58Ma)の堆積岩試料(ニュージーランド)を取り上げて、n-アルカン、炭化水素および色素成分を分析した。この時期に短期間で海水温度が急激に上昇したと考えられている。n-アルカンについては天然炭素同位体比の測定も行ない、堆積当時の生物活動、環境条件、陸上環境の推定を行った。 本研究の結果、この時期陸上高等植物由来のn-アルカンのδ^<13>C値が大幅に軽くなったことが明らかとなった。この事実は、海洋のみならず大陸上においても汎世界的に有機物の炭素同位体比が軽くなったことを示す。この原因として深海水の温度の上昇に伴って海底よりメタンハイドレイドの放出、あるいは深層水中の二酸化炭素の海洋が起こったことが考えられる。また、海底での還元条件の存在を示すニッケルポルフィリンが見つかった。
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