研究課題/領域番号 |
07239102
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
工藤 徹一 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90205097)
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研究分担者 |
鈴木 謙爾 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005861)
菅野 了次 神戸大学, 理学部, 助教授 (90135426)
河村 純一 北海道大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (50142683)
松井 恒雄 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (90135319)
岸尾 光二 東京大学, 工学部, 教授 (50143392)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
117,700千円 (直接経費: 117,700千円)
1997年度: 29,900千円 (直接経費: 29,900千円)
1996年度: 44,800千円 (直接経費: 44,800千円)
1995年度: 43,000千円 (直接経費: 43,000千円)
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キーワード | イオン伝導 / 層状酸化物 / ペロプスカイト / チオリシコン / 酸化物クラスター / ガラス / 中性子回析 / プロトン伝導 / ペロブスカイト / 中性子回折 / イオン拡散 / 骨格型酸化物 / 骨格酸化物 / イオン輸送 / ソフト化学 / イオン導電性ガラス / パーコレーション / 磁化率 / 拡散係数 |
研究概要 |
固体のイオン輸送特性は、局所構造も含めて固体構造と密接に関連する。本研究の目的は、固体のイオン輸送現象の構造相関を系統的に理解することにより、異常に速いイオン輸送性を示す固体材料を設計、開発するための指針を得ようとするものである。この目的に即して、以下の典型的構造の物質系、すなわち、1)層状酸化物、2)骨格型酸化物および硫化物、3)酸化物クラスター凝集体、4)複合ガラス相、を対象として取り上げた。各項目における本年度の主要な成果は次の通りである。1)層状岩塩化合物Li_<1-x>Ni_<1+x>O_2の非化学量パラメータ(x)を精密に制御した試料について化学拡散係数を測定した結果、xが小さいほど拡散が速くなることを見いだした。2)プロトン伝導体Sr(Ce、Yb)O_3についてEXAFSおよび中性子回折を行い、このペロブスカイト骨格中では、酸化物イオン空孔がCeとYbの周りに均一に分布していることを明らかにした。また、新しいLISICON型硫化物(Li_2S-GeS_2-ZnS系およびLi_2S-GeS_2-Ge_2S_3系チオリシコン)の合成に成功し、きわめて高いリチウムイオン導電率(10^<-4>Scm_<-1>、25C)を示すことを確認した。3)クラスター凝集体については、シュウ酸およびマロン酸などの酸配位子導入した酸化タングステンクラスター凝集体を新たに合成し、プロトン導電率が配位子濃度の増加とともに指数関数的に増加するという興味深い現象を見いだした。4)複合ガラス相については、中性子準弾性散乱、X線小角散乱、低温比熱測定、高周波数導電率測定、^<109>Ag-NMRなどの測定手段を駆使して、CuI-Cu2Mo04系などの高イオン伝導性ガラスの階層構造とイオンダイナミックスの関係を明らかにするとともに、リチウムを含む有機・無機複合ガラス相(LiI-(C2H5)4NI系など)についても検討し、カップリング系ガラスに特徴的な導電挙動を確認した。
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