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リチウム系金属間化合物高速イオン伝導体の複合伝導機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 07239106
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関法政大学

研究代表者

栗山 一男  法政大学, 工学部, 教授 (20125082)

研究分担者 矢萩 正人  青森大学, 工学部, 助教授 (20244890)
浜中 廣見  法政大学, 工学部, 教授 (10061235)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
キーワードリチウムガリウム / イオン伝導体 / 格子欠陥
研究概要

研究目的 本研究は、電子伝導とイオン伝導からなる複合伝導を有するβ-LiAl(MaTl構造)と同じ結晶構造をもつβ-LiGaを作成し、230K付近で観測されている抵抗異常を欠陥構造を明らかにすることにより解明する。解明すべき欠陥構造は、Li原子空孔濃度〔V_<Li>〕とLiアンチサイト欠陥濃度〔Li_<Ga>〕のLi組成依存性である。この欠陥構造を明らかにすることは、室温以下の電子伝導のみならず高温下のLiイオン伝導機構解明の重要な指針となる。
2.方法 β-Li_xGa_<1-x>の結晶をLi濃度xを変えて作成する。作成した結晶のLi濃度を原子吸光分光法により決定し、実測比重と格子定数から求めたX線密度とを比較検討することにより〔V_<Li>〕と〔Li_<Ga>〕のLi濃度依存性を確定する。電気抵抗の温度依存性を測定し、抵抗異常温度と欠陥構造の関係を考察する。
3.結果 β-Li_a結晶は、タンタルるつぼを用い、各元素をアルゴンガス雰囲気中で790℃で溶融し、徐冷することにより作成した。β相(約44-55at. %Li)内の格子定数は、Li濃度の増加とともにやや緩やかなカーブで6.15-6.25Åまで変化した。Liイオン半径がGaのそれより大きいのでLi_<Ga>の存在が示唆される。β相内のX線密度は、Li濃度の増加とともに約4.8から3.9g/cm^3まで単調に減少した。一方、実測密度は、約4.3から3,8g/cm^3まで緩やかなカーブを描いて減少した。Gaリツチ領域での両密度の不一致は、V_<Li>の存在を示唆している。β相内に2つの欠陥のみが存在すると仮定したモデルから算出した〔V_<Li>〕は、Li濃度の増加とともに約11%から3%まで減少し、〔Li_<Ga>〕は、0%から7%まで増加した。230K付近で観測された抵抗異常は、V_<Li>の規則-不規則配置に起因する。β-LiGaの変態温度が47.5at. %Li付近で消失する現象は、Li_<Ga>-Li_<Ga>複合欠陥が形成され、V_<Li>の規則配置への移行が阻止されるためと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K. Kuriyama et al: "Radiation effect on Li-vacancy ordering in β-LiAl" Phys. Rev. B. 52. 3020-3022 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] H. Sugai et al: "Defect structure in neutron-irradiated β-^6LiAl and β-^7LiAl: Electrical resistivity and Li diffusion" Phys. Rev. B. 52. 4050-4059 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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