研究課題/領域番号 |
07240203
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
猪股 宏 東北大学, 工学部, 助教授 (10168479)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 超臨界 / CO_2 / エキサイプレックス / ピレン / ジメチルアニリン / 螢光スペクトル |
研究概要 |
本研究では超臨界CO_2中でのピレン-N,N-ジメチルアニリン(DMA)分子間エキサイプレックス生成反応について、定常蛍光法および時分解蛍光法により反応のin-situ測定を行い、超臨界溶液の中の溶媒効果について検討を行った。 定常蛍光スペクトル測定においては、液体溶媒中よりも希薄な濃度で反応が可能であり、圧力増加にともないエキサイプレックスは減少することが確認された。またピレンモノマー発光とエキサイプレックス発光に対する励起スペクトルの比較からエキサイプレックスは励起分子の拡散による二分子衝突反応により生成されることが明らかにされた。時分解蛍光スペクトル測定からは、測定した濃度条件によるが、ピレン-ピレン同種分子間エキサイマ-生成反応がバルクの拡散律速の反応であり、溶媒和クラスターの影響をあまり受けないのに対し、エキサイプレックス生成反応はドナー-アクセプター分子間の双極子相互作用に基づく局所構造の影響を受けていることが明らかになった。このように、エキサイプレックスとエキサイマ-では同じ二分子衝突反応でありながら反応に与える溶媒効果は反応分子間の分子間相互作用の差異により異なっているこが示された。また、等密度において系の温度が低下すると、流体の構成する分子の分子間力が運動エネルギーに対して相対的に強くなるため、この局所構造がエキサイプレックス生成反応に与える影響は大きくなることが示唆された。
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