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有機-無機ヘテロ会合系の構築と物性

研究課題

研究課題/領域番号 07241215
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

阿波賀 邦夫  東京大学, 教養学部, 助教授 (10202772)

研究分担者 奥野 恒久  東京大学, 教養学部, 助手 (50251327)
研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
キーワードナノコンポジット / 磁性 / インターカレーション / 高圧
研究概要

近年、有機物と無機物がナノスケールで集合化した有機-無機複合ナノコンポジットの研究が盛んである。無機物でつくられた低次元電子系が有機物によって隔離されたような構造から、電子のしみ出しや熱膨張率の違いによる構造のきしみなど、ヘテロ界面独特の性質のほか、有機物と無機物とが役割分担するような多面的あるいは複合的性質の発現が期待されている。磁性という観点からこのような物質群を眺めた場合、例えば磁気的な無機層に光機能性有機分子をインターカレートしたような系において、光照射に伴う分子の状態変化に起因した磁気応答が得られれば、機能性磁性体として興味深い。
今年度は、粘土層間空間を利用した有機ラジカル分子の配向制御を主な目的として、ニトロニルニトロキサイド系有機ラジカルのサポナイト粘土層状物質へのインターカレーションを行った。その結果、有機ラジカルに化学的な分解はなく、層間でも安定に存在していることが示された。バルク結晶で見られた有機ラジカル分子間の強い相互作用は消え去り、常磁性的挙動を示した。このことは、層間ではゲスト間の力よりホストーゲストの相互作用が支配的であること、カチオン交換サイトは層間に均一に分布していることを示唆している。有機ラジカルのインターカレーションは、機能性の発現という面ばかりでなく、層間の物理化学的な状態を知るためのスピン・プローブとしても有用であることが示された。
このほか、新規機能性物質の素構造として期待を集めている銅ハロゲン層状ペロブスカイト構造を取り上げ、その磁気的圧力応答を調べた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 藤田歩、阿波賀邦夫: "Preparation and Magnetic Property of Saponite Clay Intercalated with Stable Organic Radicals" J.Chem.Soc.Chem.Commun.739-740 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 奥野恒久、大塚岳夫、阿波賀邦夫、: "Coexistence of Intermolecular Ferromagnetic Interaction and 〔NHN〕^+ Hydrogen Bond in N-Protonated m-Pyridyl Nitronyl Nitroxide" J.Chem.Soc.Chem.Commun.827-828 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 阿波賀邦夫、山口明、奥野恒久: "Ferromagnetic and Antiferromagnetic Intermolecular Arrangements of the N-Alkylpyridinium Nitronyl Nitroxide" Mol.Cryst.Liq.Cryst.271. 97-105 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 藤田歩、阿波賀邦夫: "Intercalation of Pyridinium Nitronyl Nitroxides into the Saponite Clay Interlayers" Mol.Cryst.Liq.Cryst.271. 123-128 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 山口明、奥野恒久、阿波賀邦夫: "Crystal Structures and Magnetic Properties of MCl^<2->_4(M=Mn(II)and Co(II))Salts of m and p-N-Methylpyridinium Nitronyl Nitroxides" Bull.Chem.Soc.Japan,. (印刷中). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 関根武俊、奥野恒久、阿波賀邦夫: "Magnetic Behavior of the Layered Perovskite Perromagnet(p-Cyanoanilinium+)_2CuCl^<2->_4 under Hydrostatic Pressure." Chem.Phys.Lett.249. 201-204 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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