研究課題/領域番号 |
07241244
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊東 忍 大阪大学, 工学部, 助教授 (30184659)
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研究分担者 |
末延 知義 大阪大学, 工学部, 助手 (90271030)
福住 俊一 大阪大学, 工学部, 教授 (40144430)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 分子系超構造 / ピリジルビオローゲン / パラジウム錯体 / 酸化還元挙動 / ラジカルカチオン / 電子移動化学 / 分子間相互作用 / 自己分子集合形成 |
研究概要 |
ビオローゲンは可逆な二段階一電子酸化還元挙動を示す有機化合物であり、キノン系化合物とともに種々の電子伝達触媒や有機系機能材料あるいは除草剤として広く利用されている。しかしこれまでの研究はほとんどがビオローゲンの酸化還元挙動にのみ着目したものであり、これを高次に組織化し、有機電子材料などへ応用したれはほとんどない。本研究ではビオローゲンの窒素置換基として金属配位性の複素環を導入し、遷移金属との錯形成を利用した分子系超構造の創成と機能解明を目的として検討を行った。 分子集合系(超構造)を創成するための材料となるビオローゲン誘導体としては、ピリジン環を窒素置換基として導入したビオローゲン(Py2V)を用いた。原料のPy2Vは1-(4-pyridy1)pyridium chlorideのカップリング反応によって合成した。次に、三つの酸化状態(還元体、ラジカルカチオン体、およびジカリオン体)をそれぞれ単離し、それらの構造や電子状態を明らかにするため、各種分光学特性や結晶構造などについて系統的に検討を行った。この目的には、NMRやESR、紫外-可視スペクトル、X-線結晶構造解析、および分子軌道計算などをフルに活用した。次にパラジウムなどの遷移金属錯体との間のCreutz-Taube型錯体や、4:4大環状型錯体、およびポリマー状の1:1錯体などを合成し、そのキャラクタリゼーションを行った。。特に、複核錯体分子の構造や電子状態ならびに金属間の電子移動速度などは本研究の目的であるレドックスアクティブな超分子集合系形成のための基本的な知見となるので、これについて重点的に検討を加えた。
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