研究課題/領域番号 |
07241254
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
三原 久和 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (30183966)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ペプチド / ポルフィリン / α-ヘリックス / 立体構造 / 超構造 / 超分子 / 電気化学 / 電子移動 |
研究概要 |
天然タンパク質は、ポリペプチド鎖により形成された3次元構造中、ヘムやクロロフィルなどの機能性原子団を配向固定化し、光合成、電子輸送やプロトン輸送など人工系では類をみないほど高効率に機能を発現している。この生体系における高機能を模倣し、人工新機能に応用するにはポリペプチド素構造とヘム(ポルフィリン)などとの人工組織化により達成されるポリペプチド3次元超構造を構築する必要がある。本研究では、α-ヘリックス超2次構造アセンブリによるポルフィリン機能の生体系に迫るあるいは生体系を超える高次元化を行うことを目標とする。ポルフィリン-ペプチド超構造体形成を目的とし、両親媒性α-ヘリックス上に2つのMn-ポルフィリンを化学結合により固定化した分子を設計・合成した。本ペプチドは、水溶液中において分子内部の疎水性相互作用により高度にポルフィリンを配向固定化した立体構造を形成した。さらにこのペプチド-ポルフィリン複合体はヘリックス鎖20本からなる超構造体を形成していた。光集光タンパク質のヘリックス-クロロフィル超構造とも関連し、ペプチド-ポルフィリンアセンブリ体として光機能材料応用など興味深い。また本ペプチド-ポルフィリン複合体を分子内スルフィド基を利用し、金電極表面への固定化を行った。Mn-ポルフィリンの可逆的電気化学応答を観測できた。さらに、ポルフィリンの代わりにフラビン機能団を結合したペプチド構造体も設計合成し、フラビン分子に依存した電気化学特性の発現にも成功した。これら機能性ペプチド修飾電極はフェリシアンイオンやシトクロームcなど溶液分子へのベクトル電子移動能を有しており、ポリペプチド系電気化学センサへの応用も期待される。
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