研究概要 |
本研究では,次に示す反応を行い,それぞれ以下に述べることが明らかとなった。 1 反応:CO_2+4H_2->CO+CH_4+C_2H_6+C_3H_8 これまでの実験結果より,Rh,Ruなどを希土類酸化物であるLa_2O_3およびCeO_2などに担持した触媒は,標記反応を1気圧で行ったところ,生成物として,COやCH_4ばかりでなくC_2およびC_3炭化水素も生成することが明らかとなってきた。また,反応温度やW/Fなどの影響により反応経路を明らかにすることもできた。しかしながら,このような担持金属ではどのようなものが活性種として機能しているのかについては,今後の検討課題と言える。 2 反応:CO_2+CH_4->2CO+2H_2 実験の結果,Rh,NiなどをSiO_2やA1_2O_3などに担持した触媒が標記反応に高い選択性を示すことが明らかとなった。また,速度論的な考察より,反応機構を明らかにすることができた。しかしながら,今後の課題としては,より詳細に反応機構を解明する必要があろう。すなわち,触媒表面上で反応物である気相CO_2がCO_2(気相)->CO(気相)+O(吸着)のように解離するのか,またCH_4が解離する場合には,CH_4(気相)->CH_X(気相)+1/2(4-X)H_2の反応において,X値がどの程度になっているかについては興味のあるところであり,今後の検討課題である。 反応:CO_2+2CH_4->C_2H_6+C_2H_4+CO La_2O_3などの塩基性酸化物が有効であることが明らかとなった。1および2の反応と同様に,どのように反応物が触媒表面に吸着するのかがなどの反応機構の解明が今後の検討課題と言える。
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