研究課題/領域番号 |
07242235
|
研究種目 |
重点領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
青野 重利 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (60183729)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
|
キーワード | 鉄硫黄クラスター / フェレドキシン / 酸化還元反応 |
研究概要 |
本研究では、分子中に非ヘム鉄クラスターを有するBacillus schlegelii 由来のフェレドキシンを対象として、本フェレドキシン中に含まれる鉄硫黄クラスターの酸化還元電位の制御機構を明らかにすることを目的とし、以下に述べるような研究を行った。本フェレドキシンは、分子中に3核および4核の鉄硫黄クラスターを一分子ずつ含む、7鉄型フェレドキシンである。アミノ酸配列の解析から、このフェレドキシン中の鉄硫黄クラスターの酸化還元電位の制御に関与していると推定される4箇所のアミノ酸(26、35、38、47残基目)を選び、これらのアミノ酸を部位特異的に他のアミノ酸に置換した変異型フェレドキシンを調製し、その酸化還元挙動を検討した。導入した変異は、以下に示すとおりである。26残基目のヒスチジンをチロシンに、35残基目のアスパラギン酸をヒスチジンに、38残基目のバリンをグルタミン酸に、47残基目のアラニンをプロリンに置換した4種類の変異型フェレドキシンを調製した。これら変異型フェレドキシンは、大腸菌中で発現させ、カラムクロマトグラフィーにより、電気泳動的に均一な状態にまで精製した。精製した変異型フェレドキシンは、酸化型ではすべて同一の吸収スペクトルを示した。ジチオナイトによる還元反応を行うと、26、35、38残基目に変異を導入したものについては、天然型と同様な挙動を示した。47残基目に変異を導入したものは、鉄硫黄クラスターの酸化還元電位が低下していることが分かった。CDスペクトルを測定したところ、47残基目に変異を導入したものだけが、異なるスペクトルを示した。これらのことから、Bacillus schlegelii 由来のフェレドキシンでは、47残基目のアミノ酸が、鉄硫黄クラスターの酸化還元電位の制御に深く関わっていることが分かった。
|