研究課題/領域番号 |
07242236
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
佐野 庸治 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (80251974)
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研究分担者 |
寺西 利治 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助手 (50262598)
三宅 幹夫 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 教授 (80112019)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ゼオライト / 脱アルミニウム / 固体高分解能NMR / 水蒸気 / 窒素酸化物 |
研究概要 |
NOx除去触媒の一つとして検討されている金属イオン交換ZSM‐5ゼオライト触媒においては、ゼオライト骨格構造からの脱アルミニウムにともなう活性劣化が重要な問題となっている。そこで、本研究では種々の水蒸気分圧下でのスチ-ミング処理にともなうHZSM‐5ゼオライトの脱アルミニウム挙動を固体高分解能NMRを用いて詳細に検討した。 まず、脱アルミニウム処理後のゼオライト骨格構造中のアルミニウム量を精度よく測定するために、脱アルミニウム処理前の種々のAl/(Si+Al)比のゼオライトの^<27>AlMASNMRスペクトルを測定し、骨格構造中の四配位アルミニウムに帰属される53ppm付近のピークの積分値とAl/(Si+Al)比の関係について調べた。次に得られた検量線(y=‐7.73×10^4x^2+9.98x10^3x+7.49,x:Ai/(Si+Al)比、y:ゼオライト1g当りの53ppmピークの積分値)を用いて脱アルミニウム処理後のゼオライト骨格構造中のアルミニウム量を算出した。骨格構造中のアルミニウム量はスチ-ミング初期において急激に減少し、その後処理時間とともに徐々に減少した。また、脱アルミニウムは水蒸気分圧が高いほど激しく進行した。なお、水蒸気分圧0kg/cm^2の窒素雰囲気下での熱処理の場合には、脱アルミニウムは進行しなかった。これらのことよりのHZSM‐5ゼオライトの脱アルミニウムは水蒸気分圧に著しく影響されることが明らかになったので、脱アルミニウム速度に及ぼす水蒸気分圧の影響について定量的な検討を加えた。その結果、水蒸気分圧0.1〜1kg/cm^2の本実験条件下ではスチ-ミング処理によるHZSM‐5ゼオライトの脱アルミニウム速度は、見かけ上骨格構造中のアルミニウム量の三次に比例することが明かとなった。また、脱アルミニウムの見かけの速度定数と水蒸気分圧の関係から求めた脱アルミニウム速度の水蒸気分圧依存性は約1.5次であることを明かとなった。なお、得られた結果を基に脱アルミニウム機構を提案した。
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