研究課題/領域番号 |
07242266
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
内藤 周弌 神奈川大学, 工学部, 教授 (20011710)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | アンモニア合成 / 担持ルテニウム触媒 / 金属粒子径 / 分散度 / 添加物効果 / ゼオライト / 赤外分光法 / 表面吸着種 |
研究概要 |
従来、不均一系触媒上での窒素と水素からのアンモニア合成反応では、非常の還元的な雰囲気が必要とされ原料中の微量の酸素やCO、水の除去が重要であった。本研究では、メタンと水の反応で生成する水素を用いるという、「特殊反応場」でのアンモニア合成を試みた。このような触媒系として、我々は以前、シリカに高分散されたルテニウム金属が活性を有することを見い出している。本研究では先ずこの触媒系を取り上げ、Ru金属の粒子径や担体、添加物依存性について検討した。 触媒としては、Ru_3(CO)_<12>カルボニルクラスター錯体及びRuCl_3を前駆体としてシリカ(S)及びアルミナ(A)に含浸担持したもの(Ru(CO)及びRu(Cl))、それにセシウムイオンを添加したもの(Ru(Cl)-Cs)、Ru(NH_3)_6Cl_3錯体をY-ゼオライトにイオン交換により担持したもの(Ru(i)/YZ)を検討した。触媒の活性序列としては、セシウムを添加したRu(Cl)-Cs/Aが最も高活性を示したが、それでもN_2-H_2反応の活性の約1/30であった。金属粒子径としては、カルボニルクラスター担持のRu(CO)/S(分散度0.48)が塩化物担持のRu(Cl)/S(分散度0.26)より3倍程度活性が高く、Ru粒子径の小さいほうが、この反応に有効であることが示唆された。担体としては、アルミナが最も活性が大きく、ゼオライト、シリカの順であった。添加物効果としては、セシウムを検討したのみであるが、無添加触媒にくらべ4倍活性が向上し著しい添加効果が観測された。 Ru(CO)/S触媒上でのCH_4-H_2O-N_2反応中の表面吸着種を赤外分光法で観測した結果、反応中Ru金属表面は大部分が吸着COにより覆われ、窒素の活性化を阻害していることが確認された。このCOの阻害効果のより小さい触媒の設計が重要であることが結論された。
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