研究課題/領域番号 |
07246214
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
佐藤 壽彌 東京農工大学, 工学部, 教授 (90092486)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | フォトリフラクティブ / トリフェニルアミン / 移動度 / 光導電性 / 電気光学効果 / 高分子材料 / フラーレン / 電荷移動錯体 |
研究概要 |
フォトリフラクティブ(PR)応答の速度を上げるための一つの方法として、その材料のドリフト移動度を高くすることが有効と考えられる。テトラフェニルジアミノビフェニル(TPD)などのトリフェニルアミン誘導体は、正孔移動度が高いことが知られている。本研究は、高い正孔移動度を有する電荷輸送分子の含有濃度を上げるため、トリフェニルアミン誘導体を側鎖に導入したホモポリマーを合成し、それに電荷発生剤と非線形光学(NLO)色素とドープしたPRポリマーの電気工学効果、ドリフト移動度、光導電性を調べ、各成分の影響を検討したものである。トリフェニルアミン誘導体を導入したホモポリマーと二次のNLO色素を合成し、その基礎的な物性の評価をした。モノマーの選択としてガラス転移温度(Tg)が比較的低く、製膜性の良いと予想されるアクリレート型を選択した。トリフェニルアミン(TPA)を導入したアクリレートポリマーは、数平均分子量が1万から5万であり、Tgは85℃と比較的低く製膜性は問題なかった。TPDを導入したポリマーは、数平均分子量が2万から9万であり、Tgは150℃程度と予想以上に高く、単独では製膜できなかった。これは側鎖がかさ高いのとTgが高くなったためと考えた。合成したポリマーと電荷発生剤であるC60、NLO色素を混合したポリマーの電気光学定数、正孔移動度、光導電性を測定し、各成分の物性に与える影響を検討した。TPAアクリレートポリマーにNLO色素を30wt%加えたドープ系の一次の電気光学定数r_<33>は6.0pm/Vまで増加した。Time-of-Flight法により測定したTPAアクリレートポリマーとNLO色素を30wt%加えたTPAアクリレートポリマーの正孔移動度は10-7〜10-8cm^2V^<-1>s^<-1>となり、NLO色素を加えた方が1桁程度低かった。光導電性はXerographic discharge法によって測定し、ゲインスペクトルは吸収スペクトルにほぼ対応した。
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