研究課題/領域番号 |
07246215
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
梅田 倫弘 東京農工大学, 工学部, 助教授 (60111803)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1995年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 複屈折 / リターデーション / 軸ゼーマンレーザー / 有機非線形光学材料 / 二周波左右円偏光 / 対物レンズの残留複屈折 |
研究概要 |
種々の非線形光学効果の応答が大きく、かつ高速性を有する有機非線形光学材料を波長変換素子として利用する際、位相整合のために、材料に存在する複屈折位相差を高精度に決定する必要がある.このため、本研究では、高精度、高速かつ高位置分解能で複屈折を測定できる計測法を開発し、同材料の高精度波面マニピュレーションを実現するための素子作製の指針を提供することを目的とした. そこで、二周波左右円偏光を同時発振できる軸ゼーマンレーザを光源とする高速複屈折測定法を開発し、0.1度のリターデーションを100μ秒で計測可能であることを明らかにした.さらに、本計測法を用いて毎秒3000回転で回転する光磁気ディスク基板に残留する複屈折分布を計測できることを確認し、本手法が従来にない短時間でかつ高精度に測定できることがわかった.また、面内の測定位置分解能を向上させるためには、集束レンズによってレーザビームをしぼるのが一般的である.しかし開発した装置と対物レンズを組み合わせて、位置分解能を改善したところ、対物レンズに、測定量に匹敵する複屈折が残留していることが分かった.そこで、シミュレーションと実験によってレンズに残留する複屈折の影響を低減できることを明らかにし、実際に、50μm以下の測定領域を高精度に複屈折測定が可能であることが確認された. 以上の結果より、本研究によって有機非線形光学材料に残留する複屈折を高精度、高位置分解能で測定できるシステムを実現でき、今後の有機非線形光学材料の評価に有益な除法を提供できると期待される.
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