研究課題/領域番号 |
07246229
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
河田 聡 大阪大学, 工学部, 教授 (30144439)
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研究分担者 |
重岡 利孝 大阪大学, 工学部, 助手 (10263211)
中村 収 大阪大学, 工学部, 助教授 (90192674)
川田 善正 大阪大学, 工学部, 助手 (70221900)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | エバネッセント波 / ニアフィールド顕微鏡 / 自己無撞着 / 有限差分時間領域法 / 3次元微細加工 / 紫外線硬化樹脂 / 2光子吸収 |
研究概要 |
本年度は、まず、先端の大きさが光の波長以下まで微細構造化された金属針によって形成されるエバネッセント場の分布、およびそのプローブを用いて得られるニアフィールド顕微鏡像を数値計算によって求めた。解析法には、有限差分時間領域法(FD-TD法)を用い、3次元解析を行った。 解析モデルとしては、プリズム表面に金属針を配置し、プリブム側から全反射角以上の角度で平面波を入射する場合を考えた。その計算結果から、金属針の先端のλ/10程度の領域に、入射させたエバネッセント波の数10倍程度の強いエバネッセント場を形成できることがわかった。 さらに、微細構造によって形成されたエバネッセント波を、プローブによって散乱させたときに得られる散乱場から、ニアフィールド顕微鏡によって得られる光学像を解析した。解析したモデルにおいては、試料は、幅および高さがλ/5の微小な立方体であり、入射波は平面波であった。このとき、試料表面上に形成されたエバネッセント場を、幅λ/10の微小開口プローブを走査するとによって検出した。その結果、プローブが存在しないときには、試料である微小立方体の周辺部に、強度の大きなエバネッセント場が形成されいるにも関わらず、その表面に沿ってプローブを走査したときに得られる光学像は、微小立方体の中心部が盛り上がった形状となることがわかった。これは、プローブが存在しない場合に、凸部のエッジ部分にエバネッセント波が強く存在するのとは、逆の結果になっている。このような比較は、今回のようにセルフコンシステントな相互作用を取り入れた理論解析によって初めて明らかになったものである。 効率よくエバネッセント波を形成するための微細プローブ作製法として、2光子吸収を利用した3次元微細加工技術に関する基礎実験を行った。実験では、モードロックTi:Sapphireレーザーを紫外線硬化樹脂中に集光し、集光スポット部分で2光子吸収を起こし、スポット部分の紫外線硬化樹脂のみを選択的に硬化させた。集光スポットを樹脂中で走査することにより、3次元微小構造体を形成した。3次元微小構造体の例として、直径6μm、奥行き方向の間隔8.7μmのらせん構造体を形成した。 試作したシステムの加工分解能は、レーザー光を1点に集光した際に硬化する樹脂の領域によって決定される。我々は、現在、面内方向、光軸方向ともに、約1μmの加工分解能を達成している。
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