研究課題/領域番号 |
07246236
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
村原 正隆 東海大学, 工学部, 教授 (40166301)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | エキシマレーザー / エキシマランプ / 光化学的表面改質 / 非線形材料の表面改質 / 官能基置換 / ホログラフィック・グレーティング / PMMA / ポリイミド |
研究概要 |
有機線形材料は、概して耐久性に乏しく、加工性が悪い。そこでこの材料の表面のみを選択的に改質すれば、材料内部の特性は保持したまま、表面だけに機能性を付与することができる。これら光化学的改質を、有機非線形材料に適用し、ホログラフィク露光法をに応用し、干渉によって強め合って部分のみで光分解を起こさせ、そこに所望の原子団を置換することによって、従来線刻によって構成されていた回折格子を、屈折率、吸収率あるいは反射率の異なる格子を構成させる事が出来る。これは導波路として用いれば、エバネセント波による波長変換SHGを作ることが可能である。そこで本年はエキシマレーザーやエキシマランプを用いて、光化学的にPMMAやポリイミドに官能基の微細パターンを置換させることに成功した。 1.ArFエキシマレーザーを用いたPMMA表面へのNH2基の置換 PMMAと合成石英ガラス窓の間には毛細管現象を利用してアンモニア水を密着させ、この石英ガラスから、エキシマレーザー光を入射する。またPMMA板と合成石英ガラス窓の間には約50μmのアンモニア水(濃度28%)の薄液層を形成させ、入射されるエキシマレーザー光でアンモニア水とPMMA表面を同時に光励起した。 この光処理をKrFレーザーで行った場合はOHのみが置換され、ArFレーザーの場合はNH2とOHが置換される事が明らかに成った。一方アンモニア水はArFレーザー光ではNH3そよびH20の療法を光分解出来るが、KrFレーザー光ではNH3は分解できず、その結果としてArFレーザー照射のみNH2基が置換されるものと考える。 2.Xe^★2エキシマランプを用いたポリイミド表面へのOH基の置換 ポリイミドフィルム上にまたはメチルアルコールを滴下し、合成石英窓を被せ、試料と窓との間に毛細管現象により薄液層を形成する。この窓面にヘッドオン型エキシマランプを密着させ、172nmの真空紫外線光を照射すると、水を用いた場合12分の照射で、またメチルアルコールの場合は3分で、水との接触角が未処理の63°から20°に改質されることがわかる。またいずれの場合とも、処理面のATR-FTIR分光で3300cm-1にOHの吸収が確認されている。
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