研究課題/領域番号 |
07247223
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
川合 誠之 理化学研究所, 宇宙放射線研究室, 先任研究員 (80195031)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | X線天文学 / パルサー / ガンマ線天文学 / 超新星残骸 / X線分光学 |
研究概要 |
この研究の目的は、X線、ガンマ線といった高エネルギー領域で輻射するパルサーを探索することである。当初の計画は、いままでに知られていないパルサーを、X線強度の周期性を手がかりに探すことであったが、それに加えて、高エネルギー荷電粒子加速の間接的な証拠である。パルサー雲の探索も行なった。 周期性の探索のためには、観測時間の長さに比較して、信号となる光子の数が少ないという、高エネルギー・パルサー観測特有の制約下で、まったく未知の周期性を探しだすためのソフトウェアをを開発した。まず、ワークステーションを用いて前処理を行ない、生の観測データにさまざまな補正や選択を施す。そのようにして作られた時系列データに対して、長大FFTを施して周期性を探索するのは莫大な計算量を必要とするので、スーパーコンピュータ上で行なう。この探索プログラムを『あすか』による、アンドロメダ銀河の観測データに適用した。『あすか』GISの視野の全体を、検出器の空間分解能に相当する半径3分の円で覆い尽くし、それぞれの領域内で検出されたX線光子の時系列データをつくり、周期性を探した。周期変化率の一次の項までいろいろ変化させて探索したが、有意な検出はなく、パルサー強度の上限値がもとめられた。 『あすか』の電波パルサーの観測データを解析し、そのX線像を詳細に解析することによって、いくつかのパルサーの周辺にいままでに知られていなかった。拡散X線源を発見した。あるものは、超新星爆発の残骸であり、あるものは、パルサーによって加速された高エネルギー電荷粒子からの輻射を示すシンクロトロン雲であることを見いだした。この観測をもとに、パルサーの環境や、エネルギー放射のエネルギー収支、放射機構について研究をおこなった。
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