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減数分裂制御因子Mei2-meiRNAコンプレックスの機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 07250204
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京大学

研究代表者

渡辺 嘉典  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20212326)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1995年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード減数分裂 / 分裂酵母 / RNA結合タンパク質
研究概要

分裂酵母において、Pat1キナーゼが不活性化されると、細胞は無条件で増殖を止め減数分裂が誘導されることから、Pat1は減数分裂誘導を阻害するプロテインキナーゼと考えられていた。今回、減数分裂開始に不可欠なRNA結合タンパク質Mei2が、Pat1プロテインキナーゼにより直接リン酸化されることを明らかにした。さらに、Pat1による2カ所のリン酸化部位にアラニン変異を導入してリン酸化を受けなくしたMei2は、Pat1キナーゼの活性のいかんに関わらず、それだけで細胞周期をG1期に停止させ、減数分裂を誘導する活性をもつことが判明した。このことは、Mei2の機能発現が体細胞分裂から減数分裂へのスイッチの必要十分条件になっていることを意味する。
一方、Mei2は減数分裂前DNA合成の開始に加え、減数第一分裂の誘導にも必須の機能をもち、特に後者の機能にはmeiRNAがカップルして働くことが明らかになっている。今回、減数分裂過程を誘導した細胞を再び増殖培地に戻す(return to growth)実験により、減数分裂へのコミットメントが、減数分裂前DNA合成および減数分裂組換えを経た後にMei2-meiRNAの複合体に依存して確立されることを明らかにした。
以上の解析から、Mei2は減数分裂過程の開始および維持に必須の機能をもつことが確立された。GFP標識ペプチドを融合させたMei2タンパク質の細胞内の局在を調べた結果、体細胞分裂期にはMei2はおもに細胞質に存在し、減数分裂前期(Mei2-meiRNAコンプレックスの作用期)には核内の明確な一点に局在することが示された。今までに知られているRNA結合タンパク質でこのような細胞内局在を示す例はなく、Mei2-meiRNAコンプレックスは既存の概念を越えた新しい分子機能をもつRNAタンパク質複合体と考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshinori Watanabe: "Schizosaccharomyces pombe pcrl+encodes an ATF/CRE-binding protein involved in regulation of gene expression for sexual development" Mol.Cell.Biol.16. 704-711 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Masayuki Yamamoto: "The Molecular and Cellular Biology of the Yeast Saccharomyces" Cold Spring Harbor Laboratory J.R.Broach at al,eds(印刷中), (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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