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ヒト・テロメレースの鋳型RNAの構造解析

研究課題

研究課題/領域番号 07250207
研究種目

重点領域研究

配分区分補助金
研究機関東京工業大学

研究代表者

石川 冬木  東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (30184493)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1995年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードテロメレース / 蛋白質精製
研究概要

テロメレースは、染色体の維持に必須である染色体末端部分テロメアのDNA合成にかかわる酵素である。テロメレースは、線状DNA末端の3′-末端部分にデオキシヌクレオチドを付加重合し、結果として線状DNAの末端部分を伸長させる働きをもつ。テロメアを構成するDNAは、種を越えて非常によく保存された配列を示し、ヒトの(TTAGGG)nをはじめとして、グアニンに富む単純な配列のタンデムリピートからなる。テロメレースはこのようなテロメアリピートの3′-末端に繰り返しの位相を保ちながら新たな繰り返し配列を付加する。このような他の酵素には見られない機能は、本酵素が合成すべきDNA配列の鋳型となるRNA成分とその内在性の鋳型を用いてDNAを合成する逆転写酵素様の活性を持った蛋白質成分とからなることにより説明されている。すなわち、本酵素は鋳型RNAを内在する逆転写酵素と考えられている。これまでにテロメレースは主にテトラヒメナ大核由来のものについて研究されており、ヒト由来のテロメレースはいまだ精製に成功していない。本研究ではヒトテロメレースについて以下の研究を行った。
1.ヒトテロメレースの高度純化精製
ヒト細胞株よりテロメレースを種々のカラムクロマトグラフィーを用いることにより、高度に純化精製し、数本のペプチドの存在を確認した。
2.ヒトテロメレースのRNA重合活性の検出
ヒトテロメレースは、内在するRNA鋳型を用いてDNAを合成するDNAポリメレースであるが、精製したヒトテロメレースに、rNTPと最適な二価イオンを加えることで、RNAの重合を弱いながらも行うことを見いだした。このことはヒトテロメレースが重合反応の基質として、dNTPとrNTPの両方を用いることができることを示している。このようなヒトテロメレースの生化学的特徴、すなわちRNA依存性RNA合成活性を持つことと酵素がリボヌクレオチドプロテインからなることは、テロメレースがRNAワールドでにおいて既にその原型を示していた非常に古い酵素であることを示唆している。
今後は、テロメレースの蛋白質成分とRNA成分とをコードする遺伝子のクローニングを行い、大量発現系を用いて再構築系を作製し、生化学的および構造生物学的解析を行いたい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kajita, Y., Nakayama, J., Aizawa, M., and Ishakawa, F.: "The UUAG-specific RNA binding protein, hnRNP D0: Common modular structure and binding properties of 2xRBD-Gly family" J. Biol. Chem.270. 22167-22176 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Kajita, Y., Kobatake, E., Ishikawa, F., and Aizawa, M.: "Bioluminescent detection of RNA with sequence-specificity using RNA binding protein-luciferase fusion protein" J. Biotechnol.43. 63-70 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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