研究課題/領域番号 |
07251216
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
桜井 英博 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10063645)
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研究分担者 |
井上 和仁 神奈川大学, 理学部, 助手 (20221088)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 亜硫酸 / 酸化的ストレス / スーパーオキシドジスムターゼ / 活性酸素 / Chlamydomonas / Chlorella / ATPレベル / 光合成 |
研究概要 |
[酸化的ストレスに対する応答]いくつかの生物では活性酸素発生促進剤であるパラコートを加えて培養すると、活性酸素消去系諸酵素の活性が増大することが報告されている。気相が空気で光独立栄養的に培養した緑藻Chlamydomonasにパラコートを加えると、アスコルビン酸ペルオキシダーゼ、グルタチオンレダクターゼはやや、カタラーゼは顕著に活性が増大した。しかし、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)活性はほとんど増大しなかった。SOD活性が増大しなかった原因としては、この培養条件ではCO_2不足による光ストレスが既にかかっているためSODが既に極限レベルにまで発現していた可能性が考えられる。実際、TAP培地で光混合栄養的に培養するとSODの活性レベルは光独立的に培養した場合に比べて低下していた。また、酸化的ストレス応答して増大するペプチドを二次元電気泳動法により調べ、放射標識したアルギニンによるオートラジオグラフィーおよびタンパク質染色により各数本を検出した。 [亜硫酸取り込み]生物による亜硫酸の取り込み機構としては、非解離型が細胞の脂質層を単純拡散するという説とイオンの形で何らかの輸送体を介して取り込まれるという説が有力であるが未だ確定していないのでこの問題について研究した。Chlorellaにおける取り込み速度は溶液のpHが低いほど大きく、亜硫酸の濃度に対する依存性はそれぞれのpHにおける非解離型の存在比によく対応していた。また、亜硫酸の取り込み速度の時間に伴う低下は細胞内pHの低下とある程度対応していた。一方、亜硫酸取り込みとその後の強光照射による光合成速度の低下は必ずしも亜硫酸の取り込みとは一致しない面があり、今後の研究が必要である。また、亜硫酸の取り込みに伴って細胞内ATPレベルが急速に低下することが判った。
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