研究課題/領域番号 |
07252227
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
岩田 誠 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (90107665)
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研究分担者 |
百瀬 敏光 東京大学, 医学部, 助手 (20219992)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | PETスキャン / 神経心理学 / 読字 / 計算 / 高次脳機能 |
研究概要 |
我々は、日本語における漢字語とかな語の音読および黙読過程、および計算課題遂行過程の大脳機構を検索するため、H^<15>_2O法PETスキャンを行ってきた。その結果、従来読字の中枢として重視されてきた下頭頂小葉は、これらのいずれの課題によっても賦活されないが、かな語音読では、意味解読過程を伴う場合でも伴わない場合でも後頭葉外側面が賦活され、また意味解読過程を必要とする場合の音読課題では、かな語でも漢字語でも、側頭葉後下部が賦活されることを見出した。これらの領域はいずれも両側性に賦活された。一方、発語を伴う課題遂行にあたっては、下前頭回後部、補足運動野、中心前回下部、小脳、被殻、視床などがやはり両側性に賦活されることが見出された。 我々の行ったPETスキャン検索の解析は、個々の被験者についての減算画像を、本人の脳MRI像に重ね合わせて解剖学的対応を定め、関心領域(ROI)を設定して行う個人データ処理ROI法である。これに対し、欧米で一般になされている方法は、個々の被験者のデータを標準脳アトラス上に載せて行われる集団減算法である。これらの解析方法の違いによるデータ解析の結果の差が見られるかどうかを検定するため、我々の得たデータを非線形変換により標準脳アトラスに重ね合わせ、集団減算法を試みてみた。その結果、先の個人データ処理ROI法によって得られた検索結果との間には、大筋において大きな差はなかったが、両側性に賦活されている領域の左右差に関しては、集団減算法の方が明瞭な画像を得られることがわかった。
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