研究課題/領域番号 |
07253210
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研究種目 |
重点領域研究
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
米井 脩治 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60093340)
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研究分担者 |
張 秋梅 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00260604)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | スーパーオキサイド / レドックス / ストレス応答 / 遺伝子発現 / SoxRS / チオレドキシン / パーオキサイド / シグナル伝達 |
研究概要 |
大腸菌にはスーパーオキサイドラジカルによって誘導される一群の遺伝子が存在する。これらの遺伝子の発現はSoxRSによって正の調節を受けているが、スーパーオキサイドラジカルそのものだけでなく、嫌気的条件下でも細胞内の酸化還元(レドックス)の変化によっても誘導されることが分かった。この応答のセンサーであるSoxRタンパクには[2Fe-2S」クラスターが含まれており、それがレドックス変化を感知した結果であると結論づけた。なぜなら、レドックスのバランスを酸化側に傾けるジアミド(diamide)によって誘導される遺伝子はほとんどがスーパーオキサイド誘導性のものと同じで、しかもSoxRS遺伝子に強く依存したからである。一方、パーオキサイドストレスに応答するOxyRレギュロンの発現も同様にジアミドで誘導された。SoxRS、OxyRはそれぞれスーパーオキサイド、パーオキサイドに特異的に応答する調節因子とされてきたが、ともに細胞内レドックスにも敏感に反応することが分かった。大腸菌のチオレドキシン(trxA)およびチオレドキシン還元酵素(trxB)の遺伝子突然変異株でのkatG:: lacZの誘導合成を野生株と比較させた。ストレッサーである過酸化水素の投与には関係せず、katG(ヒドロペルオキシダーゼIの遺伝子)の発現は、trxA株では減少しtrxB株では常に亢進していることが分かった。katG遺伝子の発現はoxyRだけでなくrpoSによって調節されている。そこで、trxA、trxB株にoxyR変異を導入した。過酸化水素で誘導されるkatG遺伝子の発現はoxyR変異によって大きく減少するが、残存する発現がチオレドキシンやその還元酵素の欠損の影響を受けなかった。
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